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2019年8~12月の資源・新興国通貨の展望

達人の予想 

豪ドル/円

RBA(豪中銀)は6月と7月の2カ月連続で利下げを実施しました。年内あと1回、さらに2020年1-3月期にも追加利下げを行う可能性があります。一方で、日銀には金融政策の緩和余地はそれほど残されていないと考えられます。こうした見方の違いを背景に、豪ドル/円は上値が重い展開になりそうです。米中貿易摩擦が激化した場合、豪ドル/円に対する下落圧力は強まる可能性があります。

<注目点・イベントなど>
・RBAと日銀の緩和余地の差
・米中貿易摩擦の行方

NZドル/円

RBNZ(NZ中銀)は8月7日の会合で0.25%の利下げを決定するとみられ、11月にも追加利下げに踏み切る可能性があります。RBNZと日銀の政策の緩和余地の差を背景に、NZドル/円は上値が重い展開になりそうです。豪ドル/円と同様、米中貿易摩擦が激化した場合には、NZドル/円に対する下落圧力は強まるとみられます。

<注目点・イベントなど>
・RBNZと日銀の緩和余地の差
・米中貿易摩擦の行方

カナダドル/円

BOC(カナダ中銀)は7月10日の会合で政策金利を1.75%に据え置きました。政策金利は年内据え置かれるとみられます。BOCと米FRBやECBとの金融政策の方向性の違いは、カナダドルのプラス材料と考えられます。原油安はカナダドルにとってマイナス材料ですが、価格下落が続いた場合には、主要産油国内で協調減産の強化が検討される可能性があります。

<注目点・イベントなど>
・BOCとFRBやECBとの金融政策の方向性の違い
・原油価格の動向
・カナダ総選挙(10月)

トルコリラ/円

TCMB(トルコ中銀)は7月25日の会合で4.25%の利下げを決定。政策金利を24.00%から19.75%に引き下げました。利下げは通貨安要因ですが、トルコリラはTCMB会合後に堅調に推移しました。主要国中銀の多くが金融緩和へと動いていることや、7月の利下げ後もなお高いTCMBの政策金利の水準などが市場で意識されているようです。

ただ、政策金利が高いことは利下げの余地も大きい(大幅な利下げが可能)ことを示します。TCMBは今後も利下げを継続するとみられ、その場合には政策金利の水準よりも利下げ幅の大きさの方が強く意識されそうです。いずれトルコリラは下落圧力にさらされる可能性があります。また、米国とトルコの関係にも注意が必要です。両国の関係が一段と悪化した場合、トルコリラ安が加速することも考えられます。

<注目点・イベントなど>
・米トルコ関係。米国の対トルコ制裁の発動の有無
・TCMBが今後大幅な利下げを行えば、トルコリラに対して下落圧力が加わる可能性あり

南アフリカランド/円

ラマポーザ南アフリカ大統領は7月10日、クガニャゴSARB(南アフリカ中銀)総裁の再任を決めました。政策の継続性が保たれることは、南アフリカランドにとってプラス材料と考えられます。一方で南アフリカの格付けが今後引き下げられるおそれがあり、それが現実味を帯びた場合にはランドに対して下押し圧力が加わる可能性があります。なお、南アフリカの格付け(外貨建て長期債務)はS&P(「BB」)とフィッチ(「BBプラス」の2社がジャンク(投機的等級)、ムーディーズが投資適格級最低(「Baa3」)です。

<注目点・イベントなど>
・南アフリカの景気低迷
・南アフリカの格付け
・エスコム(国営電力会社)の支援問題の行方

メキシコペソ/円

米国の対メキシコ関税発動の行方が最大の材料になりそうです。米国とメキシコは6月7日に移民対策で合意し、米国による対メキシコ関税の発動はいったん回避されました。米国は90日以内にメキシコの移民対策を評価し、不十分ならば関税を発動する構えです。メキシコにとって米国は最大の輸出相手、米国にとってメキシコは中国に次ぐ輸入相手です。関税の発動は双方に大きな影響を与えるため、両国は発動回避に向けて努力するとみられます。米国が関税を発動しなければ、メキシコペソが上昇しそうです。

一方で、BOM(メキシコ中銀)は早期(8月にも?)に利下げを行う可能性があり、そのことはメキシコペソにとってマイナス材料です。ただ、主要国中銀の多くが政策の緩和姿勢を強めていることを踏まえると、BOMの利下げがペソに与える影響はそれほど大きくならない可能性があります。

<注目点・イベントなど>
・米国の対メキシコ関税の行方。関税の発動が見送られれば、メキシコペソが上昇しそう
・BOMは早期に利下げ実施か。BOMの利下げはメキシコペソにとってマイナス材料

豪ドル/米ドル

RBA(豪中銀)は年内にあと1回、さらに2020年1-3月期にも追加利下げを行う可能性があります。また、米中貿易摩擦が激化する可能性があり、その場合には中国の景気減速を通じて豪経済にも影響が及ぶおそれがあります(中国は豪最大の輸出先)。

一方で、米FRBも今後利下げを行う可能性があります。金融市場に与える影響がより大きいFRBの利下げの方が強く意識されそうです。米ドルが全般的に弱含む可能性があり、それが豪ドル/米ドルを下支えするとみられます。

<注目点・イベントなど>
・RBAの追加利下げ
・米中貿易摩擦の行方。摩擦が激化する場合、豪ドル/米ドルに対して下落圧力が加わりそう
・RBA以上にFRBの利下げが市場で強く意識されて、豪ドル/米ドルを下支えしそう

NZドル/米ドル

RBNZ(NZ中銀)は次回会合(8/7)で追加利下げを決定しそうです。また、利下げは11月にも行われる可能性があります。RBNZの利下げはNZドルにとってマイナス材料です。ただ、豪ドル/米ドルと同様、米ドルの弱含みがNZドル/米ドルを下支えするとみられます。

豪州と比べてNZは国内経済が良好であり、CPI(消費者物価指数)上昇率はRBNZの目標中央値を下回っているものの、目標レンジ内には収まっています(豪CPI上昇率はRBAの目標レンジを下回る)。そのため、同じオセアニア通貨であっても、NZドルの方が豪ドルよりも上昇しやすいと考えられます。

<注目点・イベントなど>
・RBNZの追加利下げ
・RBNZ以上にFRBの利下げが市場で強く意識されて、NZドル/米ドルを下支えしそう
・米中貿易摩擦の行方。摩擦が激化する場合、NZドル/米ドルに対して下落圧力が加わりそう

執筆者 八代 和也

執筆者 : 八代 和也|マネ―スクエア シニアアナリスト

マネースクエア シニアアナリスト。資源・新興国通貨を中心に分析し、マネースクエアのWEBサイトにてレポート(「ウィークリー・アウトルック」、「デイリー・フラッシュ」など)配信のほか、動画コンテンツ「M2TV」出演、セミナー講師を務めている。

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