【中銀チェック】米より一足お先に利下げへ<南ア中銀金融政策理事会>
今月末の米FOMCでの利下げがほぼ確実視される中、
今週一足お先に利下げを決定しそうなのが南ア中銀です。
昨年11月22日の理事会で、2016年3月以来2年8か月ぶりの利上げを行った南ア中銀。
2018年上半期はリセッションを起こすほど景気の低迷が見られましたが
年の後半に入って経済が持ち直す中で、長期的なインフレ圧力が強まり、
通貨安防衛もあって利上げに踏み切った形です。
しかし国営電力会社エスコムの経営危機と
慢性的な電力不足問題などもあり、今年に入って再び南ア景気は厳しくなっており
第1四半期GDPは前期比年率-3.2%と3四半期ぶりのマイナス圏というだけでなく
低下度合いは2009年第1四半期以来10年ぶりという厳しいものとなりました。
さらに南ア中銀二は政府からの緩和圧力も強くのしかかっています。
与党ANC(アフリカ民族会議)のマガジュル幹事長は
南ア中銀は物価目標だけでなく、
経済成長と雇用拡大を目標にするべきとして
金融政策に圧力をかける姿勢を示しています。
こうした状況から18日の南ア中銀金融政策理事会では6.75%から6.50%への利下げが見込まれています。
もっとも、据え置き見通しも一定数残っており、
どちらの結果になっても相場への影響がありそうです。
理事会終了後ということで時刻は確定していませんが
ほとんどの場合で22時過ぎに発表されています。
minkabu PRESS編集部 山岡和雅
執筆者 : MINKABU PRESS
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