ポンドドルは買い戻しの反応 財政余力が予想以上に拡大=NY為替
きょうのポンドドルは上下動の末、買い戻しが優勢となっている。今月中旬に上値を抑えた1.32ドルの水準を回復し、日足チャートはダブルボトムを形成している。ポンド円は207円台に上昇し、7月以来の高値を回復。
注目のリーブス英財務相が秋季予算案を発表。それに伴って英予算責任局(OBR)も経済・財政見通しを公表。市場は警戒していたものの、主要な財政規則に対する財政余力は3月の99億ポンドから220億ポンドに拡大した。2022年3月以来の大きさで、予想コンセンサスの150億ポンドも大きく上回った。261億ポンドの増税を表明し、所得税の課税標準額の3年間凍結のほか、ギャンブルや高級不動産に対する新税なども寄与する。
ただ、不満も多い模様。主要な増税は後ろ倒しされ、
今回の予算案は厳しい選択になると見込んでいた向きには期待外れとなった。一方、所得税の課税標準の凍結で、推定170万人以上がより高い税率の対象となる。エコノミストからは、「今回の予算案は低迷する成長、低い信頼感、歪んだ税制によって資金調達されている肥大化した公共部門の問題に真剣に取り組むものではない」との評価も出ている。
GBP/USD 1.3226 GBP/JPY 206.87 EUR/GBP 0.8766
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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