【これからの見通し】ドル買い優勢、世界的なリスク回避の動き警戒、ドル円は円買い交錯も底堅く
【これからの見通し】ドル買い優勢、世界的なリスク回避の動き警戒、ドル円は円買い交錯も底堅く
週明けは先週後半からのリスク回避ムードが残る動きで始まっている。日本株や上海・香港株などアジア株が軟調に推移している。先週末にはビットコインが今年の30%に及ぶ上昇分をすべて吐き出したことが話題となるなど、いわゆるリスク資産に調整が入る状況となっている。
そのなかで、為替市場ではややドル買いが優勢になっている。リスク警戒のドル買いの動き。また、クロス円には円高の動きも散見される。クロス円は高値から少し押し戻されている。ドル円は155円台乗せでは上値を抑えられるも、153円台では買いが根強い状況。
東京市場ではドル円相場が154円台後半を中心に底堅く推移している。朝方発表された日本の第3四半期GDPは6期ぶりのマイナス成長となったが、トランプ関税による輸出への影響であることは市場に浸透していた。また、予想ほどの落ち込みでもなかった。長期金利は一時1.73%に上昇と、財政懸念を反映した動きを示している。ただ、ドル円相場は崩れることなく推移しており、依然として円キャリー取引の圧力が強い状況にあるようだ。
足元の米株先物・時間外取引はプラス圏で推移している。週明けの米株式市場で調整売りが一巡するようだと、ドル円相場にとっては再び上値を試す動きにつながりそうだ。あとは、ユーロドルやポンドドル相場をにらみつつ、ドル買いの継続性も確認しておきたい。
米政府機関閉鎖が解除された。焦点となる米雇用統計については9月分データが20日に発表されることとなった。最新の10月データは発表されない可能性がまだ高いようだが、久しぶりの発表とあって市場の関心度は高い。週明けは、米雇用統計関連の話題や憶測もでてくる可能性がありチェックしたい。
このあとの海外市場で発表される経済指標は、米加関連に集中している。米国ではニューヨーク連銀製造業景気指数(11月)、建設支出(8月)などが発表される。カナダでは住宅着工件数(10月)、国際証券取扱高(9月)、消費者物価指数(CPI)(10月)などが発表される。
発言イベント関連では、デギンドスECB副総裁、スレイペン・オランダ中銀総裁、マン英中銀委員、ウィリアムズNY連銀総裁、ジェファーソンFRB副議長、レーンECBチーフエコノミスト、チポローネECB理事、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁、ウォラーFRB理事などの講演やイベント出席が予定されている。また、欧州委員会秋季経済予測が公表される。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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