ドル売り・円買い強まる ドル円１４５円台に 週明けの上昇を消す＝ロンドン為替概況

ドル売り・円買い強まる　ドル円１４５円台に　週明けの上昇を消す＝ロンドン為替概況

　ロンドン市場は、ドル売り・円買いの動きが強まっている。東京市場では比較的静かな相場展開となっていたが、ロンドン時間に入るとにわかに動意付いた。米韓高官が為替政策を協議と伝わり、対韓国ウォンでドルが下落した影響があったもよう。ドル円は147円付近から146円台前半へと下落。一服したのも束の間、再び売られて146円台割れから145.60付近へと安値を広げた。欧州株が軟調に推移したほか、米１０年債利回りも小幅に低下するなか、ユーロ円は164円台後半から163円台後半へ、ポンド円は195円台後半から194円台半ばへと下落。ドル売りの動きも優勢で、ユーロドルは1.11台後半から1.12台後半へ、ポンドドルは1.33付近から1.33台後半へと買われた。週明けの米中合意を受けたリスク選好の動きを帳消しにしている。ナーゲル独連銀総裁が「現在の不確実性がニューノーマルになる」と述べていたように、市場関係者の不安感は払しょくできていないようだ。

　ドル円は146円付近での取引。東京午前の147.67近辺を高値に売られている。ロンドン朝方には147円挟みの水準にいったん落ち着いたが、その後にわかに動意付いた。146.80近辺を下回ると一気に売りが強まり146円割れ目前まで下落。その後の戻りは限定的となると、再び売りが強まり、146円台割れから145.60付近へと安値を広げた。月曜日の大幅な上昇を解消している。ロンドン朝方に米韓高官が為替政策を協議と伝わり、対韓国ウォンでドルが下落した影響があったもよう。

　ユーロドルは1.12台前半での取引。東京市場では1.1180-1.1200レベルでの揉み合いが続いた。ロンドン時間に入るとドル売りの動きが強まっている。高値を1.1266近辺まで伸ばしたあとは、1.12台前半へと上げ幅を半減している。ユーロ円はドル円とともに売りが強まっている。東京午前の165.16近辺を高値に164円台前半まで下落したあと、164.80台まで下げ渋り。その後ロンドン勢は売りを強めて安値を163.80台まで広げている。対ポンドではユーロ買い先行も、戻している。ナーゲル独連銀総裁が「現在の不確実性がニューノーマルになる」と述べているように不安定な経済・相場状況となっているようだ。

　ポンドドルは1.33台前半での取引。ロンドン朝方の1.3290付近を安値に買われている。ロンドン序盤にはドル安の動きとともに高値を1.3360近辺に更新した。その後は1.33台半ばから前半に高止まりしている。ポンド円は軟調。東京午前の196.40付近を高値に売られており、ロンドン市場では194.45近辺まで安値を広げている。ユーロポンドは0.8404付近から0.8436付近までのレンジで上に往って来い。ドルや円相場主導の展開で方向性は見られなかった。
　
minkabu PRESS編集部 松木秀明