【これからの見通し】トランプ関税圧力再び、ドル買い優勢に
【これからの見通し】トランプ関税圧力再び、ドル買い優勢に
今週は再びトランプ関税の話題がドル相場を押し上げている。コロンビアからの不法移民強制送還をめぐってトランプ大統領は25%関税から状況次第では50%を課することを表明した。さらに、昨日に米財務長官として議会承認されたベッセント氏が「一律関税を2.5%から始めて段階的に引き上げる案を支持」と報じられたこともドル買いを誘った。
東京市場ではドル円が154.49近辺を安値に155.95近辺までほぼ一貫して買われた。その後、午後2時発表の日銀基調的インフレの上昇で、155.50付近に反落しているが、前日よりは引き続きドル高・円安水準で推移している。ユーロドルは1.0494近辺から1.0425近辺に下落するなど、全般的にドルが買われている。
トランプ米大統領はもう1度「関税」という言葉を思い出してほしい、関税によって国民と企業そして国を守ると述べている。トランプ関税関連報道はどのようなタイミングで飛び出してくるのか計り知れない面もあり、しばらくは緊張感を解くことのできない相場展開となりそうだ。
この後の海外市場で発表される経済指標は、フランス消費者信頼感指数(1月)、ハンガリー中銀政策金利(1月)、米耐久財受注(速報値)(12月)、米S&Pケースシラー住宅価格(20都市)、(11月)米住宅価格指数(11月)、米コンファレンスボード消費者信頼感指数(1月)など。12月米耐久財受注速報値は、前月比+0.6%(前回-1.2%)、輸送機器を除いた前月比は+0.3%(前回-0.2%)と、いずれも持ち直す見込みになっている。
発言ベント関連では、欧州時間にはECB銀行融資調査の公表、ビルロワドガロー仏中銀総裁、チポローネECB理事などの講演やイベント出席が予定されている。NY時間には米2年変動利付債(FRN)入札(300億ドル)、米7年債入札(440億ドル)などが実施される。米株式動向が注目されるなかで、きょうはスターバックス、ボーイング、GM、ゼロックスなどの決算発表が予定されている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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