ユーロドル、来年はパリティに達する可能性 金利差拡大観測=NY為替
本日のユーロドルは方向感のない値動きを続けており、1.05ドルちょうどを挟んで上下動している。ただ、ユーロは対ポンドでは上昇。本日はECB理事会の結果が公表され、大方の予想通りに0.25%ポイントの利下げを実施した。ECBは声明から「必要な限り十分な長期間金利を維持」というコミットを撤回したことから、市場の追加利下げへの期待を追認する内容ではあった。
ただ、一部からはハト派な雰囲気ではあったが、期待ほどではなかったとの見解も出ている。ECBのスタッフ見通しでは予想通りにGDPとインフレの見通しを下方修正してきたが、価格見直しを促すにはあまりにも穏やか過ぎる修正だという。2025年の見通しでインフレは2.1%と、前回の2.2%から僅かに下回る程度だったことや、2026年は1.9%で変わらずだった。つまり、インフレが迅速かつ大幅に下振れするとはECBは見ていないという。
このような中で一部からは、ユーロドルは来年にかけて下落を続け、2025年にはパリティ(1.00ドル)に達する可能性があるとの見方が出ている。
FRBとECBの金融政策のさらなる乖離を予想しており、それがユーロドルを圧迫し続けるとしている。来年のECBは4回の利下げを予測し、ターミナルレート(最終到達点)は2.00%を想定している一方、FRBの利下げは来週の1回のみで、4%台で一旦停止されるという。
EUR/USD 1.0499 EUR/JPY 159.88 EUR/GBP 0.8268
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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