円売り一服、欧州株が不安定な動き ドル円は一時１４４円台半ば＝ロンドン為替概況

円売り一服、欧州株が不安定な動き　ドル円は一時１４４円台半ば＝ロンドン為替概況

　ロンドン市場は、東京市場からの円売りの動きが一服している。東京市場では、日経平均の歴史的な急反発とともにドル円は143円台から146円台まで買われた。その後は売買が交錯したが、ロンドン朝方には再び146円台乗せとなる場面があった。しかし、146円台では売りがかぶさり、ロンドン勢は売りで参入している。欧州株が寄り付き時の買いを消して、下げに転じる動きをみせたことで、ユーロやポンドが対円、対ドルともに下落している。ユーロ円は160円付近から157円台半ばへ、ポンド円は186円台後半から183円台半ばへと下押しされている。ユーロドルは1.0950付近の揉み合いを下放れると、1.09台割れ目前へ、ポンドドルは1.27台後半から1.27台割れへと下落している。市場はリスク動向に翻弄されており、ドイツ製造業受注、ユーロ圏小売売上高などの経済指標結果には反応せず。昨日の急激な相場からは落ち着きつつあるものの、まだ不透明感は払しょくできない状況となっている。

　ドル円は145円付近での取引。東京朝方の143.63近辺から東京午前の146.36近辺までの上昇でレンジを形成している。その後は144.50割れから再び146円台乗せとなった。ロンドン時間に入ると再び売りに押されており、144.50割れまで反落。足元では145円付近に下げ渋っている。欧州株が不安定に推移しており、為替相場も昨日ほどではないものの神経質に振幅している。

　ユーロドルは1.09台前半での取引。東京午前の1.0963近辺を高値に、ロンドン時間には売りに押されている。足元では安値を1.0904近辺まで広げてきている。ユーロ円はドル円とともに上下動。160円台乗せでは売りに押されており、157.50付近まで下押しされている。対ポンドではユーロ買いが優勢。目立ったユーロ買い材料はみられず。

　ポンドドルは1.26台後半での取引。東京午前の1.2803近辺を高値に、ロンドン時間に入ると売りに押されている。足元では安値を1.2680近辺に広げている。ポンド円はドル円ともに上下動。187円から186円台後半のゾーンでは売りが入る値動き。ロンドン時間に入ると183.50割れまで下押しされており、本日の安値をわずかに広げた。ユーロポンドは0.8560付近から0.86台乗せまで上昇。欧州株が不安定に振幅しており、ポンドはリスク動向に敏感な面を覗かせる動きとなっている。

minkabu PRESS編集部 松木秀明