米連邦最高裁、トランプ氏の免責特権を部分的に認める

　米連邦最高裁判所はトランプ氏が２０２０年の選挙結果を覆そうとしたことに対し、刑事訴追から免責されるとの判決を下した。６対３の票を投じた判事団は、米連邦控訴裁判所がトランプ氏の免責の主張を退けたのは断定的すぎるとし、前大統領が在任中に行った一部の公的行為について訴追を免れるという初めての判決を下した。

　ロバーツ裁判長は「大統領は法の上にある存在ではない。しかし、議会が憲法の下で行政府の責任を遂行する大統領の行為を犯罪化することはできない」と述べた。

　裁判所はトランプ氏が求めていた起訴の破棄まではしなかった。しかし、今回の判決は前大統領にとって戦術的勝利で、スミス特別弁護人が１１月５日の選挙日までにトランプ氏をワシントンの陪審員の前に立たせるための狭い窓を事実上閉ざしたことになる。