ＯＰＥＣ、世界石油需要見通し据え置き 成長予想を上方修正

　ＯＰＥＣはこの日公表した月次報告で、世界の石油需要の見通しを据え置いた。一方、インフレ低下や利下げの見通しを背景に、今年の成長見通しを上方修正している。ＯＰＥＣは石油需要が２０２４年は日量２２０万バレル、２５年は日量１８０万バレル、それぞれ増加するとの見通しを維持した。

　一方、今年の世界経済の成長見通しは従来の２．７％から２．８％に上方修正。中国、インド、米国の力強い経済成長が支えになると見ている。来年の成長見通しは２．９％に据え置いた。

　報告書は、２４年から２５年にかけて全体的なインフレ鈍化が続くとの予想が主要各国のプラスで安定的な動向を支えているとし、これが実質所得水準の上昇と消費支出能力の向上につながるとの見方を示した。

　主要な中銀が今年下半期に利下げを開始し、２５年一杯続けると予想している。