東京株式(大引け)=260円安、CPI発表後の米株安受けリスク回避の売り
14日の東京株式市場はリスク回避ムードのなか日経平均は下値を試す展開を強いられたが、押し目買い需要も活発で下げ幅は限定的だった。
大引けの日経平均株価は前営業日比260円65銭安の3万7703円32銭と4日ぶり反落。プライム市場の売買高概算は19億898万株、売買代金概算は5兆1900億円。値上がり銘柄数は324、対して値下がり銘柄数は1319、変わらずは14銘柄だった。
きょうの東京市場は朝方から大きく売り優勢に傾き、日経平均は後場取引中盤に370円近い下げで3万7500円台まで下げる場面もあった。前日の米国株市場では、この日発表された1月の米消費者物価指数(CPI)が市場コンセンサスを上回る強い内容だったことから、FRBによる早期利下げ観測が後退、米長期金利上昇を背景にハイテク株中心に売られる展開となりNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに比較的大きな下げを余儀なくされた。東京市場では前日に日経平均が1000円超の大幅高をみせていただけに、その反動も出やすく、一時は利食い急ぎの動きが表面化しリスクオフ一色となる場面もあった。しかし、円安などを追い風に半導体関連の一角が全体相場に逆行する形で上昇したことで、日経平均も売り一巡後は下げ渋る動きに。なお、売買代金は5兆円超と前日に続き活況を極めている。
個別では、ソフトバンクグループ<9984>が利食われ、トヨタ自動車<7203>も下値を探った。東京エレクトロン<8035>も後場に入って売り優勢となりマイナス圏で引けた。日本製鉄<5401>が安く、JT<2914>も軟調。SMC<6273>の下げが目立ち、東京海上ホールディングス<8766>も下落。ダイキン工業<6367>も水準を切り下げた。恵和<4251>は一時ストップ安に売り込まれ、ナブテスコ<6268>、ラクス<3923>、メルカリ<4385>なども大幅安となった。
半面、売買代金トップのレーザーテック<6920>が堅調、SCREENホールディングス<7735>、アドバンテスト<6857>、ソシオネクスト<6526>など半導体主力株が買いを集めた。川崎汽船<9107>、日本郵船<9101>など海運が高く、ファーストリテイリング<9983>も値を上げた。さくらインターネット<3778>が値幅制限いっぱいに買われる人気。このほか、タツモ<6266>、イトーキ<7972>、東和薬品<4553>、リンクアンドモチベーション<2170>、セグエグループ<3968>、ファインデックス<3649>、メドピア<6095>などストップ高を演じる銘柄が相次いだ。
出所:MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS
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