【これからの見通し】夏枯れ相場に向けてもう一波乱あるか 今週は米消費者物価指数
【これからの見通し】夏枯れ相場に向けてもう一波乱あるか 今週は米消費者物価指数
8月相場は第2週目に入った。海外勢はサマーホリデーの時期となっており、取引参加者が減少することが多い。主要な中央銀行の政策金利会合も9月に予定されるものが大半で、材料難な月でもある。24-26日のジャクソンホール会議が次回FOMCに向けた注目イベントだが、まだ2週間先の予定だ。
足元のマーケットは、先週末の米雇用統計を通過してやや落ち着いた状況となっている。雇用者数の増加ペースは予想を下回ったものの、大きな落ち込みはなく労働力に対する需要は健在。失業率の低下や、賃金の上昇などまだホットな状況だ。ただ、過熱状態からはやや冷やされており、市場にはゴルディロックス的な安心感もあるようだ。
目先のイベントは10日に発表される米消費者物価指数となる。前年比の市場予想は+3.3%と、前回の+3.0%からやや持ち直す見込み。コア前年比は+4.8%と前回と同水準となることが見込まれている。米国の利上げも最終段階に入ってきているが、年内あと1回の追加利上げの可能性は残されている状況だ。ただ、足元でのCMEフェドウォッチによると、9月利上げの織り込み度は13.5%にとどまっており、市場は据え置き観測が引き続き優勢だ。
この後の海外市場では主要経済指標の発表は予定されていない。発言イベント関連では、「Fed Listens」イベントでボスティック・アトランタ連銀総裁、ボウマンFRB理事の発言機会が予定されている。ピル英中銀チーフエコノミストがオンラインイベントに参加する。米債券市場では、米3カ月と6カ月物の入札が実施される。それぞれ前回から20億ドル規模が引き上げられており、入札結果の強弱が注目されそうだ。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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