リスク回避の動き先行も次第に一服、ドル円142円台前半から後半へ下げ渋り=ロンドン為替概況
リスク回避の動き先行も次第に一服、ドル円142円台前半から後半へ下げ渋り=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、リスク回避の円買いが先行。昨日のNY終盤にフィッチが米格下げを発表したことがきっかけだった。東京市場からの株安・円高の流れを受けてロンドン序盤にはドル円は142.24近辺まで安値を広げた。しかし、欧州株や米株先物・時間外取引が下げ一服となったことで142.70台へと下げ渋っている。ユーロ円も156円前半から後半へ、ポンド円は一時182円台割れから182円台半ばへと反発。ただ、東京市場からの円買いを戻すには至らず、欧州株なども引き続きマイナス圏を脱していない。円相場の振幅を横目にドル相場自体は大きな動きを示していない。ユーロドルは1.09台後半でやや上値重く推移。あすに英政策金利発表を控えるポンドドルは1.27台後半で売買が交錯している。このあとのNY市場では米ADP雇用統計が発表される。結果を見極めたいとの短期ポジション調整も入っているようだ。
ドル円は142円台後半での取引。東京昼過ぎにつけた143.36近辺を高値に、その後は売りに押される展開。本邦の長期債利回りが上昇したことが円買い圧力となった面があった。また、フィッチが米格下げを発表したことを受けて、株式市場が全般的に売られていることも重石。ロンドン序盤には安値を142.24近辺まで広げた。しかし、欧州株や米株先物・時間外取引が下げ幅を縮小、米ADP雇用統計発表を控えて142円台後半へと買戻しが入っている。
ユーロドルは1.09台後半での取引。東京午後に1.1000付近での上値の重さを確認すると、じり安となってロンドン序盤には1.0968近辺まで下押しされた。ただ、ユーロ円と比べると値幅は限定的。ユーロ円は157円台割れからロンドン序盤には156.26近辺まで下落。その後は156.70付近へ反発している。対ポンドではやや売りに押されている。
ポンドドルは1.27台後半での取引。あすの英金融政策委員会(MPC)発表を控えて1.2760付近から1.28手前水準で売買が交錯している。ポンド円は東京昼までの183円付近での揉み合いから下放れるとロンドン序盤には181.96近辺まで下押しされた。その後の反発は182.50付近までにとどまっている。ユーロポンドは0.86台乗せ水準から0.8585近辺へと軟化。特段の材料はみられず、明日の英MPCを控えたポジション調整が入っているもよう。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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