円安・ドル安 欧州株堅調でリスク警戒感は後退 ドル円132円付近=ロンドン為替概況
円安・ドル安 欧州株堅調でリスク警戒感は後退 ドル円132円付近=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、円安・ドル安の動きが広がっている。欧州株や米株先物・時間外取引が堅調に推移しており、リスク警戒感は後退している。きょうはアリババの企業分割が話題となっており、同社株が大幅高。香港株をはじめとしたアジア株や日本株も買われており、リスク動向は改善している。また、米短期金融市場での5月FOMC見通しは据え置き観測が増加しており、25bp利上げとは約6対4の割合で織り込んできている。米10年債利回りは3.57%付近から3.53%付近まで一時低下し、ドル売り圧力となる面もあった。円相場にはリスク動向に加えて、年度末などの円売りフローの観測もあるようだ。ドル円はロンドン序盤に132.09近辺に高値を伸ばし、その後131.50台まで反落も、再び132円付近へ上昇する動き。クロス円も堅調で、ユーロ円は142円台後半から143.20台へ、ポンド円は162円台半ばから162.90台へ一段と買われている。ユーロドルは1.0810台に下押しされたあとは1.0860台に高値を更新。ポンドドルも1.2305付近に軟化したあとは、1.2360付近へと買われている。カジミール・スロバキア中銀総裁は、「利上げを継続すべき、おそらくペースは緩やかに」、レーンECBチーフエコノミストは「基本シナリオではより一層の利上げが必要に」などとやや慎重さは加わったものの利上げ継続姿勢を示した。
ドル円は132円付近での取引。東京市場で130円台後半から131円台後半へと買われたあと、ロンドン市場でも一段高となっている。序盤に132.09近辺に高値を伸ばした。その後はいったん売られて131.50台まで下押しも、再び131.90台へと上昇。欧州株や米株先物が堅調に推移しており、クロス円とともに買われている。米債利回りは低下しているが、円売り圧力が勝った格好。
ユーロドルは1.08台後半での取引。東京午後からロンドン朝方にかけては上値が重く、一時1.0818近辺まで下落した。その後は、米債利回りの低下や株高のリスク選好の動きもあって1.0863近辺に高値を伸ばしている。ユーロ円は142円台後半から143.27近辺まで高値を伸ばしており、東京市場から引き続き堅調な動きをみせている。対ポンドでは売買が交錯しており、方向性は希薄。
ポンドドルは1.23台半ばでの取引。東京午後からロンドン朝方にかけては軟調で、ロンドン序盤には一時1.2305近辺まで下落。その後は買いに転じると高値を1.2358近辺に伸ばしている。ポンド円はじり高の動きが継続しており、162円台半ばから162.90台へと高値を更新している。ユーロポンドは0.8780付近から0.88台乗せまでのレンジで振幅しており、おおむね0.8790付近で推移している。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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