【これからの見通し】金融不安に振り回された一週間、来週の米FOMCへの影響さぐる

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【これからの見通し】金融不安に振り回された一週間、来週の米FOMCへの影響さぐる

 今週は金融不安の話題に振り回された。足元では破綻した銀行や株価が急落した銀行などへの対応が打ち出されたことで、リスク警戒の動きはひとまず一服している。ただ、今後、新たにこのような事態が発生しないとも限らず、積極的にリスクをとりにゆく雰囲気にもなっていない状況だ。

 昨日のECB理事会では従来の宣言通り50bp利上げを実施した。インフレ対応を重視した措置となっていた。ただ、金融不安の状況でもあって、今後の金融政策についてのガイダンスは示されず。データ次第、毎回の判断といった流動的な状況となっている。

 来週の米FOMCについて、短期金融市場では25bpの観測が固まりつつある。ただ、この1-2週間で50bp利上げから据え置き観測まで市場心理は目まぐるしく揺れ動いた経緯がある。週末の報道などにも気を配りたいところだ。一連の経済指標について、3月に入ってからの米経済指標は、2月のような強すぎるといったサプライズは影を潜めている。

 ただ、ECBはインフレ対策を前面に押し出すことができたが、FOMCにはインフレと雇用という両面の使命がある。幸いなことに、足元の米労働市場は良好なのだが、インフレ一本ではないだけに金融不安といったネガティブなセンチメントにはより神経を払ってくる可能性もありそうだ。直前まで、さまざまな観測が出てきそうだ。

 この後の海外市場で発表される経済指標は、ユーロ圏消費者物価指数確報値(2月)、ブラジル失業率(1月)、カナダ国際証券取扱高(1月)、カナダ鉱工業製品価格(2月)、米鉱工業生産指数と設備稼働率(2月)、米景気先行指数(2月)、米ミシガン大学消費者信頼感指数速報値(3月)などが予定されている。発言イベント関連は米金融当局者がブラックアウト期間に入っていることもあって、目立った予定はみられない。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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執筆者 : MINKABU PRESS

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