ポンド下落 秋季財政報告は想定内も景気後退への懸念は強める=NY為替
きょうの為替市場はドルの買い戻しが強まる中、ポンドドルも戻り売りが強まり、1.17ドル台に下落している。目先は1.16ドル台半ばに来ている100日線を試しに行くか注目される。
きょうはハント英財務相が秋季財政報告を議会に提出した。インフレ抑制に向けて、ここ10年で最大規模の増税案と歳出削減を打ち出している。大方、事前に伝わっていた内容と同じだったものの、ポンドは軟調な反応が見られている。ポンドは対ドルのみならず、対ユーロでも下落。
財務相は「財政・金融政策が一体となる必要がある。つまり政府と中央銀行が足並みをそろえるということだ」と述べた。前日発表された英消費者物価指数(CPI)が41年ぶりの水準になったことについては「引き下げには絶え間ない闘いが必要だということが明らかになった」と述べていた。
市場では英インフレが高く、今後も英中銀は利上げを継続することが予想されるものの、同時にリセッション(景気後退)への警戒感も強まっていることから、英インフレ指標の強さの割には、英中銀はこれまでのような積極利上げはできないと見ているようだ。
GBP/USD 1.1796 GBP/JPY 165.74 EUR/GBP 0.8763
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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