円買いが優勢、香港株が反落など調整の動きで=ロンドン為替概況
円買いが優勢、香港株が反落など調整の動きで=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、円買いが優勢。このところ連騰していた香港株がこの日は反落している。中国で再び新型コロナ感染が拡大していることが重石。また、米中間選挙の結果を見極めたいとのムードや、10日の米消費者物価指数を控えたポジション調整の動きもあるようだ。ドル円、クロス円ともに前日NY市場で見られた上昇は一服し、軟調に推移している。ドル円はロンドン朝方に146.93近辺まで買われたあとは、売りに転じると安値を146.15近辺まで広げている。ユーロ円は146円台後半から前半へと下げ、安値を146.13近辺に更新。ポンドドルも同様に168円台半ばから167.50付近へと下押しされている。ただ、欧州株や米株先物は売り先行も、次第に下げ渋っており、リスク回避の動きは一服してきている。デギンドスECB副総裁やナーゲル独連銀総裁は、第4四半期や来年第1四半期の経済鈍化を示唆しつつも、利上げ継続姿勢を堅持していた。また、ピル英中銀チーフエコノミストは、利上げの必要性を示しつつも、前倒しについては懐疑的な見方を示した。トラス前政権時の混乱を受けて、今後のある時点で、より広範な経済見通しについて考慮する必要性を指摘した。ドル相場は東京市場からの調整的なドル高の動きが先行。ユーロドルは0.9973近辺まで下押しされたが、足元では下げ一服。一方、ポンドドルは1.1445近辺まで下押しされた後の反発は限定的で、再び下値を試している。
ドル円は146円台前半での取引。東京市場でじり高となった流れを受けて146.93レベルまで高値を伸ばした。その後はロンドン勢の本格参加とともに売りに転じている。米債利回り低下、欧州株などの売り先行を受けて146.15近辺まで下落。足元では146円台前半で下げ一服となっている。
ユーロドルは1.00付近での取引。ロンドン序盤はドル買いの流れを受けて0.9973近辺まで下落したが、その後は元のパリティー付近へと下げ渋っている。ユーロ円は軟調。146円台後半から一時146.13近辺まで下落。その後の戻りは146円台前半と限定的。対ポンドではユーロ買いが入っている。
ポンドドルは1.14台半ばでの取引。朝方に1.15付近が重くなるとロンドン序盤には1.1445近辺まで下押しされた。その後の反発は1.15には届かず、再び1.1450台へと軟化している。ポンド円は168円台半ばから167円台半ばへと下落。足元では167.54近辺まで安値を広げている。ユーロポンドは0.87ちょうど付近でサポートされると、0.8730付近へ買われている。総じてポンドは軟調。ただ、前日の海外市場での値動きを戻す程度にとどまっている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。