米債利回り低下とともにドル売り、ドル円は一時147円台割れ=ロンドン為替概況
米債利回り低下とともにドル売り、ドル円は一時147円台割れ=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、米債利回りの低下とともにドル売り圧力が広がっている。そのなかでもドル円の下げが目立っている。クロス円とともに下落しており、円高の面もみられている。この日は前日と逆の動きで、米10年債利回りは4.05%付近から足元では3.94%付近へと大幅低下。米株先物や欧州株は堅調に推移している。米FOMCを控えて、市場には再び今後の利上げペース鈍化の思惑が広がっているもよう。これまで日米金利差拡大観測がドル円相場を大きく押し上げてきただけに、潮目の変化の思惑には敏感に反応しているようだ。この日の豪中銀理事会での利上げ幅が25bpにとどまったことも市場心理に影響か。ドル円は東京午前につけた高値148.82レベルから、ロンドン時間には146.99レベルまで大きく値を下げている。クロス円も軟調。ユーロ円は147円近辺から146.05近辺へと軟化。ユーロドルはドル売り圧力で一時0.9948近辺まで買われたが、対円での売りもあって0.99台前半での揉み合いとなっている。ポンド円は171円手前で上値を抑えられると、169.67近辺まで下落。ポンドドルは1.15台乗せから一時1.1552近辺までの上昇となっている。
ドル円は147円台前半での取引。東京午前につけた148.82レベルを高値にその後は売りに押される展開。ロンドン時間には146.99レベルまで下落、147円台割れとなる場面があった。米10年債利回りが4.05%付近からロンドン時間には3.94%付近まで低下しており、ドル売り圧力となっている。
ユーロドルは0.99台前半での取引。前日の下げを戻す動きとなっている。ロンドン時間には0.99台前半で推移するなかで、一時0.9948近辺まで高値を伸ばした。ユーロ円はドル円とともに軟調に推移。147円付近で上値を抑えられると、146.05近辺まで下押しされた。対ポンドでは買い先行も、押し戻されており、方向性は希薄。9月独輸入物価指数は前年比-0.9%と今年に入ってから初のマイナスとなった。
ポンドドルは1.15台前半での取引。ユーロドルと同様に買戻しの流れとなり、1.15台乗せから一時1.1552近辺まで高値を伸ばした。ポンド円はドル円とともに下落。171円付近が重くなると170円台割れから一時169.67近辺まで安値を広げている。ユーロポンドは0.8600付近から一時0.8625近辺まで上昇したが、その後は売り戻されている。目立った方向性はみられていない。10月英製造業PMI確報値は46.2と速報値45.8から上方改定されたが、3か月連続で50割れと冴えない状況が続いている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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