ドル買い優勢、米債利回り上昇とともに ドル円は148円台後半=ロンドン為替概況
ドル買い優勢、米債利回り上昇とともに ドル円は148円台後半=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル買いが優勢。米10年債利回りが4.02%付近から4.07%付近へと上昇しており、ドル高圧力となっている。背景には今週の米FOMC会合を目前に控えて、先週の利上げペース鈍化観測に修正が入っている点が指摘される。WSJのFEDウォッチャーがターミナル・レートの引き上げ観測について言及したことが市場で話題になっていた。米金融当局者がブラックアウト期間で情報不足となるなかで、市場は新たな情報に飛びついた格好。ドル円は148円台乗せから148.70近辺に高値を更新。財務省が公表した月間市場介入額が過去最大の6兆3499億円だったにもかかわらず、足元で148円台の円安・ドル高水準であることも影響しているようだ。ポンドドルもドル買いに押されて1.16付近から1.1530近辺へと安値を広げている。ポンドには対ユーロでの売り圧力も加わっている。ユーロドルも一時0.9914近辺まで下落したが、その後は0.99台前半で下げ渋っている。10月ユーロ圏消費者物価速報は前年比+10.7%と前回の10.0%から一段と上昇。第3四半期GDP速報値は前期比+0.2%と伸びが鈍化したが、プラス圏を維持した。ロンドン時間にはドル円の上昇とともに、クロス円も堅調。ユーロ円は147.73近辺に高値を更新。ポンド円も171円台前半から後半へと下げ渋り。
ドル円は148円台後半での取引。東京市場では148円を挟んだ上下動となったが、ロンドン時間に入ると騰勢を強めている。米10年債利回りが4.02%付近から4.07%付近へと上昇するなかで148.70近辺に高値を伸ばした。この日発表された月間の市場介入額は過去最大の6兆3499億円だったが、市場ではその効果の持続性に疑問がもたれているようだ。
ユーロドルは0.99台前半での取引。米債利回り上昇とともに0.99台半ばから一時0.9914近辺まで下押しされた。しかし、その後は下げ渋りとなっている。ユーロ円は147円割れ水準まで下押しされたあと、ロンドン時間には買いが強まっている。一時147.73近辺に高値を伸ばした。対ポンドでのユーロ買いが入っており、ドル高圧力が広がるなかでユーロ相場は比較的底堅く推移している。ユーロ圏インフレ率が一段と上昇。GDPはプラス圏を維持していた。
ポンドドルは1.15台半ばでの取引。1.16付近が重くなると、一時1.1530近辺まで下押しされた。その後は下げ一服も、ユーロと比較すると上値が重い。ポンド円は171.10付近までじり安となったあと、ロンドン時間には171.70付近へと下げ渋っている。ユーロポンドは0.8570台から0.8610付近へと上昇。対ユーロでのポンド売りが上値を抑えた格好。ただ、ポンド独自の材料は見受けられていない。今週3日には英金融政策委員会(MPC)が政策金利を発表する。市場では75bp利上げ観測が有力。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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