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リスク回避一服でドル戻り売りも、ドル円は149円台に上昇=NY為替概況

今日の為替 

 きょうの市場はリスク回避の雰囲気が一服する中で、為替市場はドル売りが優勢となった。ただ、ドル円は戻り売りが強まる気配はなく、上値追いが続き、一時149円台に上昇した。1990年以来の高値を更新。クロス円が上昇しておりドル円をサポートした。FRBのみならず、ECBや英中銀も大幅利上げ観測が強まる一方、日銀に動く気配はなく、金融格差拡大観測が円売りをサポートしている状況に変化はない。

 来週は日銀決定会合が予定され、22年度の消費者物価予想を7月時点の前年度比2.3%から2%台後半に上方修正するとの観測報道も出ている。しかし、23年度以降は資源高の影響が和らぎ、2%を割り込むと判断するとも見られているという。そのような中で現行の金融緩和策の維持を決める公算が大きいと見られている。

 きょうはドルの戻り売りが優勢となったものの、地政学リスクとFRBの積極利上げの見通しから、ドルの回復は時間の問題との声は根強い。FRBの実質金利上昇への決意に加え、地政学およびエネルギー関連の懸念が相まって、リスク心理は後手に回る可能性があり、ドルは引き続きサポートされるという。

 ユーロドルは買い戻しが膨らみ、0.98ドル台半ばまで一時回復。きょうの上げで21日線を上回って来ており、リバウンド相場への期待も高まっている。しかし、上値に慎重な見方は多く、少なくともパリティ(1.00ドル)を回復するまでは信頼感はないという。

 欧州市場で天然ガス先物価格が下落。EUがガス料金に上限を設ける方法を提案する見通しだと報じられたことが背景にある。EUは天然ガス指標であるオランダTTFに一時的に上限価格を設定し、定期的に見直す方法を検討している。EUは今月20、21両日の首脳会議で欧州のエネルギー危機について協議する予定となっている。ただ、いまのところユーロの反応は限定的。

 ポンドは買い戻しが続き、ポンドドルは一時1.14ドル台、ポンド円も一時170円台に急上昇した。ポンド円はきょうの上げで9月高値を完全に突破し、年初来高値を更新。

 ハント新財務相がクワーテング前財務相が示した減税計画を撤回し、光熱費支援策の期間も来年4月までに短縮すると発表した。計画されていた所得税減税は無期限に棚上げするとしている。配当税の税率引き下げと酒税凍結の計画も撤回し、トラス政権は経済対策の大部分を撤回する。所得税最高税率の引き下げ撤回による20億ポンドを含め、今回の方向転換で合計320億ポンドが節約でき、市場には安堵感が広がっている模様。

 しかし、ポンドの安堵ラリーへの買いは要注意との指摘も出ている。大幅減税策の撤回により、市場は安堵に包まれ、英国債とポンドは回復しているが、その安堵感は短命に終わる可能性があるという。今回のケースでトラス政権への信頼感が揺らいでいるうえ、国が必要とする経済政策のビジョンがないことを露呈してしまったという。今後の政策が物価と金融安定に合致する保証はなく、ここでのポンド買いは、すべてが上手く行くことに賭けるようなものだという。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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