ユーロドル一時0.98台も、その後は下げ渋り ドル円は140円台半ば=ロンドン為替概況
ユーロドル一時0.98台も、その後は下げ渋り ドル円は140円台半ば=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル買い先行もその後は一服している。東京午後からロンドン朝方にかけて、ユーロドルは0.99台を割り込むと、安値を0.9878レベルまで広げた。20年来の安値水準となっている。週末にロシアが欧州向け天然ガスパイプライン「ノルドストリーム1」の再開を無期限で延期と発表したことが失望売りにつながった。週明けの欧州株式市場では独DAX指数などが大幅安で取引されている。ただ、ユーロ売りの動きには調整が入り0.99台前半へと買い戻されている。ユーロ円も138.69近辺に安値を広げたあと、139.64レベルに高値を更新。ポンドドルも同様に、朝方に1.1444近辺に安値を広げたあとは買戻しに転じて1.1530近辺に高値を伸ばしている。ポンド円は160.63近辺の安値から161.76近辺に高値を更新。ドル円は序盤に140.60近辺に高値を伸ばしたが、先週末につけた高値140.80レベルには届かず、その後は140.50付近での揉み合いとなっている。欧州通貨に買い戻しが入っているが、材料的には欧州のエネルギー危機が一段と深刻化、英国ではこのあとの英保守党党首選の結果発表をへて、新たな首相の政策へと不透明感が広がっている。トラス外相がスナク財務相に勝利するとの見方が濃厚。トラス氏は付加価値税の減税措置を看板に掲げているが、市場ではインフレ高進を警戒しており冷ややかな目で見ているようだ。
ドル円は140円台半ばでの取引。週明けオセアニア時間につけた140.01近辺を安値に、その後は底堅く推移。ロンドン序盤には140.60近辺に高値を伸ばした。ただ、先週末につけた140.80レベルの高値には届かず、140.50を挟んだもみ合いとなっている。このあとの米加市場がレーバーデーのため休場で手掛かり難。
ユーロドルは0.99台前半での取引。東京午後からロンドン朝方にかけて下押しされ、安値を0.9878近辺に更新。20年来の安値水準となった。しかし、ロンドン時間に入ると買戻しが強まっており、0.9940台まで反発している。ユーロ円は138.69近辺まで下押しされたあとは、買い優勢に転換。高値を139.64近辺に高値を伸ばしている。エネルギー危機が一段と深刻化するなかで、週明けの欧州株は独DAX指数を中心に大幅安。8月のユーロ圏非製造業PMI確報値50割れへと下方改定されるなど、ユーロ相場をめぐる状況は厳しい。
ポンドドルは1.15台前半での取引。東京午後からロンドン朝方にかけて1.1444近辺に安値を更新。その後は上昇に転じると高値を1.1530近辺に伸ばしている。ポンド円は160.63近辺を安値に161.76近辺まで反発。ユーロポンドは振幅。一時0.8650台まで上昇も、その後は0.8610台まで下落した。8月英非製造業PMI確報値は50.9と速報値から下方改定された。かろうじて50台を維持している。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。