インテルが失望的な決算受け時間外で8%下落=米国株個別
インテル<INTC>が引け後に4-6月期決算(第2四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を大きく下回った。ガイダンスも公表し、第3四半期も1株利益、売上高とも予想を大きく下回る見通しを示した。通期見通しも大幅に下方修正しており、かなり失望的な決算となっている。データセンター用チップの需要とパソコン出荷台数が急減した。
インフレの高まりで消費者が大きな買い物を敬遠するようになり、PCへの支出は急速に減少しつつある。PCを動かすチップの市場は依然として同社の最大の収入源であり、ゲルシンガーCEOが同社を半導体業界のトップに返り咲かせようとする野心的な試みのために必要な資金源となっている。
市場はパソコンの売上げ減が同社の業績を圧迫すると予想していたが、利益の大部分を占める高価なサーバー用チップの売上高が予想外に16%減少したことが圧迫している。
同社のゲルシンガーCEOは、「価格が下落し、顧客は未使用のチップの在庫を整理するために注文を減らしている。今期の業績は株主のために設定した基準を下回るものだった」と述べた。
同CEOは、市場シェアを拡大させ、前CEO時代に悩まされた傾向を一変させ、早期に収益増を回復すると断言していたが、今回の決算では投資家の信頼が揺らぎそうな気配だ。
決算受け株価は時間外で売りが強まっている。
(4-6月・第2四半期)
・1株利益(調整後):0.29ドル(予想:0.69ドル)
・売上高:153.2億ドル(予想:179.6億ドル)
・粗利益率(調整後):44.8%(予想:51.0%)
・営業利益率(調整後):9.2%(予想:18.7%)
(7-9月・第3四半期見通し)
・1株利益(調整後):0.35ドル(予想:0.82ドル)
・売上高:150~160億ドル(予想:187億ドル)
・粗利益率(調整後):46.5%(予想:51.4%)
(通期見通し)
・1株利益(調整後):2.30ドル(従来:3.60ドル)(予想:3.39ドル)
・売上高:650~680億ドル(従来:760億ドル)(予想:747.6億ドル)
・粗利益率(調整後):49.0%(従来:52.0%)(予想:51.8%)
・設備投資:230億ドル(従来:270億ドル)(予想:268億ドル)
(NY時間16:54)時間外
インテル<INTC> 36.28(-3.43 -8.64%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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執筆者 : MINKABU PRESS
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