ドル売りの動き、米FOMC控えて前日のドル買いに調整=ロンドン為替概況
ドル売りの動き、米FOMC控えて前日のドル買いに調整=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドルが軟調。米FOMCの発表を控えて、前日のドル買いの動きに調整が入っている。ドル円は137円付近から136.53レベルまで一時下落。ユーロドルはしばらく1.0130-50レベルで揉み合ったあと、足元では1.0172レベルに高値を伸ばしている。ポンドドルは1.20台半ばから一時1.2088レベルまで上昇。それぞれ、ややタイミングは違うもののいずれもドル安水準へと動いている。序盤にはユーロ売り材料が多かった。独Gfk消費者信頼感が2か月連続で過去最低水準を記録、仏消費者信頼感も7カ月連続の低下。前日遅くに報じられたS&Pによるイタリア債格付け見通しの引き下げ、引き続きノルドストリーム1のガス流量が2割程度に絞られていることなど。ただ、昼過ぎには独財務相が石油不足については否定した。短期金融市場では引き続き米FOMCでの0.75%利上げ観測が有力。一部には1.00%利上げ観測が出ている状況。市場にはFOMCの結果とパウエルFRB議長会見を内容を見極めたいとのムードが広がっている。
ドル円は136円台後半での取引。東京午前に137.14レベルまで買われた後は上昇一服。ロンドン朝方には137円付近で推移していたが、ロンドン勢の参加とともに売りに押されている。米10年債利回りが2.77%付近に低下する動きとともに136.53レベルまで安値を広げた。欧州株は反発。米FOMCを控えて、ドル相場と同様に前日の動きに調整が入っている。
ユーロドルは1.01台後半での取引。東京市場でじり高の動きが続いた後、ロンドン朝方は売りに押された。独仏の消費者信頼感が落ち込んだことや、イタリア債格付け見通し引き下げ、ノルドストリーム1のガス流量が絞られているなど悪材料が重なった。ただ、1.0120台で下げ止まると再び買いが優勢に。独財務相が石油不足について否定したことをきっかけに1.0172レベルまで高値を伸ばした。ユーロ円は下に往って来い。139円付近が重く、序盤には138.50割れ水準まで下押しされた。その後はユーロドルとともに買われて再び139円付近まで反発した。対ポンドでも下に往って来いとなっている。
ポンドドルは1.20台後半での取引。東京市場でじり高となったあと、ロンドン序盤には1.2030台まで小反落。その後は1.2088レベルまで高値を伸ばした。足元では買いも一服して揉み合いに。ポンド円は東京午後に165.30近辺まで買われたあとは、上値を抑えられている。ロンドン午前には164.70近辺まで一時下げた。前日海外市場から続いた上昇の動きに調整が入っている。ユーロポンドは0.8420付近から0.8400割れ水準で下に往って来いと方向性に欠けている。ポンド独自の動きは特段みられていない。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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