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ドル買い優勢 ただ、ウォラー発言で1.00%ポイントの利上げ期待は後退=NY為替概況

今日の為替 

 きょうの市場はリスク回避の雰囲気が広がり、為替市場はドル買いが加速した。ドル円も上値追いが続いており、139円台に上昇。大きな節目として意識される140円をうかがう展開を見せていた。この日発表の米大手銀の決算が冴えない内容だったことで、米株が一時大幅安となり、市場には警戒感が広がった。

 前日の6月の米消費者物価指数(CPI)が40年ぶりの高水準となったことを受けて市場では、今月のFOMCでの1.00%ポイントの利上げ期待が高まっている。ただ、ウォラーFRB理事の発言がきっかけに1.00%ポイントの利上げ期待を後退させている。

 CMEが公表しているFEDウォッチでは、1.00%ポイント利上げの確率が、ウォラーFRB理事の発言が伝わる前は80%超となっていたものの、発言後は45%程度に低下した。ウォラーFRB理事は「0.75%ポイントが基本シナリオ。市場は1.00%ポイント利上げに関してやや先走った可能性がある」と語った。1つの経済指標を基に即断したくないとしている。また、タカ派の急先鋒となっているブラード・セントルイス連銀総裁が0.75%ポイントの利上げに支持を表明したことも期待感を後退させていた。

 今年に入り、各国の中央銀行が高騰するインフレを抑えるために積極利上げに動き、上半期はドル高が急速に進んだが、下半期に入ってもリセッション(景気後退)への懸念は市場を覆っており、ドルは短期的に堅調に推移するとの声は多い。

 ユーロドルは一時パリティ(1.00ドル)を完全に割り込み、ストップを巻き込んで0.99ドル台半ばまで下落する場面が見られた。20年ぶりの安値水準。ウォラーFRB理事の発言で1.00ドル台に急速に戻している。イタリアのドラギ首相が辞意を表明し、マッタレッラ大統領に辞任を申し出たが、大統領はそれを拒否した。きょうのユーロドルはパリティを挟んで目まぐるしい展開が見られている。

 市場からはリスク志向の改善により、近いうちにユーロは回復し、ユーロドルは年末までに1.06ドルまで戻すとの見方も出ている。金融引き締めは、成長やインフレ、企業収益の見通しの不確実性を高め、地政学的リスクも残存している。年末に向けてインフレが鈍化し、利上げもピークに近づく中、中央銀行のメッセージはよりバランスの取れた内容となるという。この見通しがリスク選好を支え、リスク回避のドル買いの流れを減らすとしている。一方、ECBが今後数四半期に米国とユーロ圏の金利差を縮小させると見ている模様。

 ポンドドルは1.17ドル台に下落。ポンド自体の材料は少なく、専らドルの行方に左右される展開。その中でも保守党の党首選が引き続き注目となっている。ただ、ポンド自体はいまのところ静観。本日は党所属議員による2回目の投票が行われ、スナク前財務相とモーダント通商政策担当相が今回も上位2名となり、ライバル候補を引き離した。スナク氏の得票数は101票。モーダント通商政策担当相は83票だった。3位はトラス外相で64票を獲得。第3回投票は18日に行われる予定。

 各候補からは減税策が打ち出されている。スナク氏はインフレが抑制されたときのみ減税を行うことを示唆している一方、モーダント通商政策担当相は燃料への付加価値税を20%から10%への引き下げを打ち出している。その一方で、低・中所得者の所得税額のインフレに合わせた引き上げにも言及。

 減税に伴い国債発行を増やせば、財政赤字拡大への不安からポンドにとってはマイナス要因だが、経済とインフレに重大な影響を与え、英中銀に利引き上げの理由を与えることになる。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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