ドル買い優勢、ユーロドル再び1.01台割り込む場面も=ロンドン為替概況
ドル買い優勢、ユーロドル再び1.01台割り込む場面も=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル買いが優勢。先週末の強い米雇用統計を受けて次回FOMCでの大幅利上げの確度が高まっているもよう。また、中国・上海で確認されたオミクロン株BA.5が強い感染力を持つことが中国のロックダウン導入への警戒につながっている。ドイツへのガス供給をめぐるロシアの出方が不透明なことも不安材料。リスク警戒感からのドル買いが加わっている。ユーロドルの下げが目立っており、1.01台前半から再び1.0096レベルまで下押しされた。ポンドドルも軟調で、1.19台後半から安値を1.1935レベルまで広げた。クロス円も上値重く、ユーロ円は一時138.25近辺、ポンド円は163.50近辺へと軟化。ドル円は東京市場で137.28レベルの高値を付けた後は上値を抑えられ、ロンドン序盤には136.70付近まで反落。その後はドル買いとともに137円台乗せとなっている。米10年債利回りは東京市場での3.09%付近からロンドン時間に入ると3.04%付近まで低下した。週明けのドル買い圧力はリスク警戒の面が強いようだ。
ドル円は137円付近での取引。東京市場で137.28レベルと24年ぶりの高値水準をつけたあとは、上値を抑えられている。欧州株や米株先物が売られるとロンドン序盤には136.70付近まで下押しされた。しかし、全般的なドル買い圧力のなかで137円台を回復している。
ユーロドルは1.01台前半での取引。週明けはドル買い圧力に押されている。ロンドン市場では1.01台前半から一時1.1096レベルまで下押しされ、先週末安値1.0072レベルに接近した。しかし、その後は1.01台前半へと下げ渋っている。ユーロ円は139円近辺が重くなると、リスク回避の円買い圧力とともに138.20台まで一時下落。その後は下げ一服も138円台後半では上値が重い。対ポンドでは売買が交錯しているが、東京市場で付けた高値には戻し切れず、上値が重い。ユーロ相場にとっては、ドイツへのガス供給をめぐるロシアの出方が不透明なことが不安材料。
ポンドドルは1.19台後半での取引。1.20台が重く、ロンドン序盤には1.1935レベルまで下押しされた。その後は下げ一服も1.1970付近までと限定的な動き。ポンド円は164円台前半から一時163.50付近まで下押しされた。その後は買戻しもでているが164円ちょうど付近で売買が交錯している。ユーロポンドは0.8450近辺から0.8470近辺での振幅。ややユーロ売り・ポンド買いの動きが優勢になっている。ポンド独自の材料はでていないが、先週末の強い米雇用統計を受けて米FOMCでの大幅利上げ観測が高まったことや、週明け株式市場の軟調がリスク警戒につながったことが重石になっているようだ。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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