ドル買戻し、株安や原油反落など調整の動きで ドル円は１１４円近辺＝ロンドン為替概況

ドル買戻し、株安や原油反落など調整の動きで　ドル円は１１４円近辺＝ロンドン為替概況

　ロンドン市場は、全般にドルが買い戻されている。欧州株や米株先物が売りに押されており、ＮＹ原油先物も８３ドル台割れと高値から調整されている。ユーロドルやポンドドルは前日海外市場から本日東京市場にかけての上昇の動きが一服。ロンドン時間に入ると反落の動きとなっている。ユーロドルは1.1634レベル、ポンドドルは1.3786レベルまで一時下落した。ドル円は東京市場で下落した流れを受けて、序盤に113.91レベルまで下押しされたが、その後は114円付近での揉み合いが続いている。クロス円は東京市場から引き続き軟調。ユーロ円は132.64レベル、ポンド円は157.18レベルに安値を広げた。トルコリラが急落。トルコ中銀が政策金利を18％から16％へと一気に引き下げたことで、リラは対ドル、対円ともに最安値を更新した。市場では17％もしくは17.5％への引き下げを想定していたことで、大幅利下げがサプライズとなった。

　ドル円は114円近辺での取引。東京市場で114.40付近から114円台割れとなったが、ロンドン序盤にはさらに113.91レベルまで安値を広げた。欧州株や米株先物が軟調、ＮＹ原油先物が８３ドル台割れと反落するなど調整の動きが入った。米１０年債利回りは一時１．６３％台まで低下。ただ、クロス円ほどは下げておらず、下値に堅さもみられている。

　ユーロドルは1.16台前半での取引。昨日の海外市場や東京午前までの上昇に調整売りが入っている。ロンドン序盤には1.1634レベルまで安値を広げた。その後も1.1640付近で揉み合っている。ユーロ円は東京昼頃からの売りの流れを受けて、ロンドン時間には一段安。一時132.64レベルまで安値を広げた。対ポンドでは振幅も方向性に欠ける動き。１０月仏企業景況感は１１３と前回９月１１１から上昇したが目立った反応は見られなかった。

　ポンドドルは1.38近辺での取引。前日から東京午前までの上昇の動きに調整売りが入っている。ロンドン序盤に1.3786レベルまで安値を広げた。ただ、その後は1.38台を回復しており、底堅さもみられている。ポンド円は東京市場で158円台割れから157円台半ばへと下落した流れを受けて、ロンドン序盤に157.18レベルまで安値を広げた。その後は下げ一服となり157円台半ばで推移している。ユーロポンドは0.8420台から0.8440台での振幅も方向性には欠けた。１０月の英ＣＢＩ製造業受注指数は９と、前回９月２２から予想以上の低下となった。しかし、特段のポンド売り反応はみられていない。

minkabu PRESS編集部 松木秀明