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為替相場まとめ10月11日から10月15日の週

為替 

 11日からの週は、ドル円が買われた。週初の112円台から週末には114円台へと上昇。ここ1ヶ月では約5円の大幅上昇となった。この週に発表された米消費者物価と生産者物価はいずれも高い伸びを維持しており、市場にはインフレが予想よりも長期化するとの見方が広がった。NY原油は82ドル台をつけたあと調整に押されたが、再び買われている。インフレ警戒を象徴する動きとなっている。週初は売りに押された株式市場だが、次第に買いが優勢になっている。米債利回りは10年債が1.60%近辺でピークアウトし、低下傾向を示している。ドル円以外の主要通貨ではドル売りが優勢となり、ドル指数は低下。クロス円も押し上げられた。円相場は総じて円安が進行。IMFが世界経済見通しを引き下げた。供給ボトルネックやインフレ警戒が懸念されている。市場では高インフレの下での成長鈍化でスタグフレーションとの声もでてきた。米金融当局が11月からのテーパリング開始に突き進む一方で、その他中銀はやや慎重な姿勢をみせている。金利差やリスク動向など複合的な要因が重なってドル円は上昇したようだ。


(11日)
 東京市場は、円安の動きが強まった。ドル円は先週末に112円台乗せとなったあと、週明けも目立った調整もなく上伸。昼には112.70近辺まで買われた。午後も下押しは限定的で、一時112.75レベルと一段高に。昨年2月のパンデミック前のドル高水準を超える動きとなった。株式相場が堅調で、円売りを誘う面もみられた。ユーロ円は先週末の上値を抑えた130円ちょうど近辺を上抜けると、130円台半ば超えへと上昇。NY原油先物が81ドル台と一段高になり、資源国通貨買いに。豪ドル円は朝方の81.80台から82.70近辺までの大幅上昇。対ドルでも0.7290近辺から0.7340近辺へと上昇。

 ロンドン市場は、円安・ドル高の流れが継続。先週末のNY市場では米雇用統計が弱い内容となったが、米債利回りの低下は一時的にとどまり、その後再び上昇した。週明けは米国がコロンブスデーのため米債券市場が休場となり、米10年債利回りは1.6118%と前週末終値水準で値動きを止めている。ただ、英独国債利回りは上昇しており、インフレ警戒の一面をのぞかせている。欧州株や米株先物はやや売りに押される展開。そのなかで、為替市場では円売りの動きが継続。リスク動向には目立った反応をみせていない。ロンドン序盤にドル円は113.04レベルまで高値を更新。ここ1ヶ月で約4円上昇と急ピッチの値動き。ユーロ円は130円台後半、ポンド円は一時154円台をつけている。NY原油先物が81ドル台後半へと続伸、豪ドル円は83円手前まで高値を伸ばした。ドル相場はクロス円の上昇を受けてドル売りが先行したが、次第にドル買い方向へと転じた。ユーロドルは1.16手前が重く1.15台半ばへ、ポンドドルは1.36台後半へ買われたあと、1.36台前半へと反落。総じてドル買い優勢も神経質な値動きとなっている。

 NY市場は、、米国勢がコロンブスデーで銀行・連邦政府の休業日となり、参加者が極端に少ない中でドル買いの動きが広がった。ドル円は113円ちょうど近辺でサポートされ、113.40台へと一段高となった。これまでドル高の要因となっていた米長期債利回りについては、銀行が休業日で債券市場が休場となっており、取引はない。ただ、NY原油先物の上昇が続く中で、インフレ懸念が強まる中で、金利の先高観が継続しており、ドル買いの動きにつながっていると見られる。米株は大きく売りが出て、ダウは250ドルの下げに。ナスダックも下げており、リスク警戒の円買いが入りやすくなる中で、ドル円はそれ以上にドル買いとなった。ユーロドルは1.15台後半で上値重く推移。ただ、ドル円と比べるとドル買いの勢いに欠けていた。

(12日)
 東京市場で、ドル円は113円台半ばを試した後、買い一服。コロンブスデー明けで取引が再開された米債券時間外取引で、10年債利回りが1.629%まで上昇、ドル買いを誘った。その後は1.61%台での推移に落ち着いた。ドル円はやや押し戻されたが113円台を維持。ユーロ円は前日海外市場で131.20台まで買われたあとは、ドル全面高でユーロドルが下落し、130円台後半に値を落としていた。東京市場では131円台を一時回復も伸びを欠いて揉み合いに。豪ドル円などその他クロス円も同様に、昨日NY市場の高値を上回る動きのあとは、調整が入った。ただ、下値も堅く揉み合いに。原油高もあって昨日91円台を付けたカナダ円は90円台後半に踏みとどまっている。

 ロンドン市場は、ドル円が113円台で振幅。序盤は売りが先行。東京市場で113.49レベルと2年10カ月ぶりの高値水準をつけたあと、米株先物や欧州株が軟調な動きをみせたこともあってロンドン時間に入ると113.00レベルまで反落。しかし、株式の下げ渋りとともに再び113.40付近まで上昇。ユーロドルは東京午後に1.1570レベルまで買われたあとは、再び売りに押されて1.1550近辺まで下落。10月独ZEW景況感指数が5カ月連続の低下と冴えない結果となり、重石となった。供給制約、エネルギー価格上昇などで企業収益が圧迫されている。ユーロ円は130.70台まで軟化も、131.10台まで反発、その後は揉み合いと方向性に欠ける動き。ポンドは対ユーロで堅調。9月英失業率は5.2%に低下、6-8月ILO失業率も4.5%に低下。雇用者数の増加ペースも加速するなど、好内容だった。ユーロポンドは0.85台乗せへと買われたあとは、急反落して0.84台後半へ。ポンドドルは1.3570近辺まで下落後、1.3620付近へ上昇。ポンド円は153.70近辺へ下落後、154.40台まで反発。

 NY市場では、ドル買いが広がった。ドル円は買いが再開して113.80近辺まで上値を広げた。本日は米国債利回りが下げに転じたことから、ドル円の上げも一服感が出ているものの、2018年12月以来の高値水準を更新し、力強い動きは続いている。先週の米雇用統計は非農業部門雇用者数(NFP)が予想を大きく下回り、ドル円も一時的に戻り売りが強まった。しかし、下値が支えられたことで、今週は一気に買いを加速させた格好。失業率低下や平均時給の予想以上の伸びなどインフレ警戒が根強いとの声も。一方、急ピッチの上昇に警戒感もでていた。ユーロドルは1.15台前半へと下落。ただ、心理的節目の1.1500割れには慎重だった。ポンドドルは1.36を挟んで方向感に欠ける展開。前日は1.3675近辺まで買われ21日線を上回ったが、維持できなかった。英国はEU離脱によるサプライチェインの負のショック、エネルギー価格高騰、などが英経済にマイナスの影響との懸念もでていた。

(13日)
 東京市場では、前日までのドル買いの調整が入った。ドル円は前日海外市場で113.79レベルまで買われたあと113.60付近で東京朝を迎えた。米債利回りの上昇一服が重石となり、午前中に113.35近辺まで下押しされた。しかし、その後は米債利回りがやや戻したことで113円台半ば超えまで再び買われた。ユーロドルは前日の下落に買い戻しが入った。1.1500の節目が意識されているもよう。東京市場では1.1550台まで反発している。

 ロンドン市場は、ドル売りが優勢。米10年債利回りの低下や、米株先物が時間外取引で上昇に転じたことが影響した。また、米消費者物価指数の発表を控えて、前日のドル買いの動きに調整が入る面もあったようだ。ユーロドルは1.1540台から1.1560台へ、ポンドドルは1.36手前から1.3640台へと上昇。クロス円も買われて、ユーロ円は131.30台、ポンド円は155円手前まで高値を伸ばした。そのなかでドル円は底堅く推移も113.50-60レベルでの揉み合いにとどまっている。8月の英GDPは前月比+0.4%と予想ほど伸びず。前回7月テータが下方修正された。8月の英貿易赤字は予想以上に拡大。ただ、ポンド売り反応は限定的、その後は買いが優勢となっている。8月ユーロ圏鉱工業生産は前月比で落ち込んだが前年比では高い伸びを維持した。ユーロは反応薄だった。

 NY市場では、米消費者物価指数をめぐって振幅。朝方発表された米消費者物価指数が予想を上回り、インフレ長期化の兆候を示したことから、米債利回り上昇とともにドル買いが強まった。ドル円は113.80付近まで上昇する場面があった。しかし、買いは続かず米先利回りが急速に低下するなど値動きが逆転、ドル円は113円台前半へと伸び悩んだ。午後の米FOMC議事録では、「資産購入ペース縮小は11月半ばか12月半ば開始の可能性。資産購入ペース縮小は来年半ばごろ終了の可能性」に言及した。特に目新しい内容もなく、為替市場も小幅な反応に留まった。ユーロドルは米消費者物価指数発表時には1.1550割れも、すぐに買いに転じて1.16台手前まで高値を伸ばした。ポンドドルも1.36台半ばへと上昇した。英中銀の利上げ観測も根強く、ポンドをめぐっては好悪材料が交錯している。

(14日)
 東京市場で、ドル円はじり高の動き。前日海外市場では米消費者物価指数が予想以上の伸びを示したものの、ドル買い反応は限定的。むしろ、米債利回り低下とともにドル売り優勢となっていた。ドル円は引けにかけて一時113.20近辺まで下落した。しかし、東京市場では一転して買いが優勢となり、113.50台まで買い戻されている。米債利回りの低下は一服している。ユーロドルは1.15台前半から1.15台半ばへと下げ渋り。前日NY市場での下落を戻した。豪ドルは雇用統計が予想以上の雇用減となったが、正規雇用が強い内容だったこともあり反応は限定的。対ドルは0.73台後半で底堅く推移した。

 ロンドン市場は、ドル売りが優勢。前日NY市場でドル売りが優勢となり、東京市場での停滞を経て、ロンドン時間に入ると再びドル売りが強まっている。ポンドドルが主導しており、1.3660近辺から1.3730台へと上伸。ユーロドルも連れ高となり1.1590付近から一時1.1620台まで買われた。ドル円は113.50台まで買われていたが、ロンドン時間には113.30近辺まで押し戻されている。米10年債利回りはロンドン朝方に1.565%まで上昇したあと、1.52%台へと低下。欧州株や米株先物は続伸している。ポンド円は155円台前半から155.60台へ、ユーロ円は131.80近辺まで高値を伸ばした。ただ、ユーロは対ポンドでの売りに押されており、対ドル、対円でも上昇は一服。原油先物が堅調で、豪ドルが堅調。豪雇用統計や新型コロナ感染拡大などの悪材料をこなして、対ドル0.74台、対円84円台へと乗せている。トルコリラは対ドルで最安値を更新。エルドアン大統領が中銀高官3名を解任したと報じられたことが背景。

 NY市場では、ドル円が堅調。総じてドル高の流れは一服も、ドル円は上値追いを続けた。113.70近辺へと一段高となり、その後の調整も113円台半ばまでに踏みとどまった。朝方発表になった米経済指標では、米新規失業保険申請件数が29.3万件と30万件を下回り、9月の生産者物価指数が前月比0.5%と予想こそ下回ったものの、インフレ上昇の長期化の兆候を示していた。米経済指標がFRBの利上げ期待を裏付ける中で、ドル円も下値をサポートされた。ユーロドルはロンドン序盤の上昇が一服し、1.1580台まで反落した。午後には再び1.16近辺まで下げ渋り。ポンドドルもロンドン序盤に1.3730台まで買われたあと、売りに押されている。1.37台割れから1.3670近辺まで押し戻された。全般にNY時間はドル買いの動きだった。

(15日)
 東京市場では、ドル円が114円台に乗せた。前日に買われたあとの押し目がほとんどない力強い動きの中で、東京朝方には今週の高値を更新。114円の大台手前には売り注文が入っていたが、じりじりと売りをこなす動き。午後には114円台に乗せ、114.15前後まで上値を伸ばした。クロス円も軒並み上昇。ユーロドルが1.16台で推移するなど、欧州通貨は対ドルでしっかりとしており、クロス円上昇の勢いを感じさせる展開に。ユーロ円は132円台半ばに迫る動き。ポンド円は156円手前で上値をいったん抑えられるも、156.10台まで一段と上昇。10年債利回りの上昇が見られたNZドルは対ドル、対円ともに買われ、対ドルで0.7060台を付けた。対円では5月につけた80.19前後の高値を超えて、2018年1月以来の高値水準に。

ロンドン市場は、ドル円が114円台に乗せている。欧州株や米株先物が続伸しており、米10年債利回りは一時1.55%台まで上昇。NY原油先物は再び82ドル台に乗せる場面があった。急ピッチのエネルギー価格上昇がインフレ警戒につながる面があるものの、きょうは株式市場は悪材料の反応を示していない。ドル円は114.40レベルに高値を更新、年初来高値を更新するとともに、2018年10月以来、約3年ぶりの高値水準となっている。クロス円も堅調で、ユーロ円は132円台後半、ポンド円は157円台乗せ、豪ドル円は85円手前まで買われた。特にポンド買いの勢いが強く、対ドルや対ユーロでも堅調。ポンドドルは1.3750近辺へ上伸。ユーロポンドは0.8450割れへと下落。北海ブレント原油が85ドル台をつけており、ノルウェークローネとともに買われた。ウンシュ・ベルギー中銀総裁は「経済ショックが起きたときには幾分かの柔軟性の追加が必要に」と述べており、ハト派姿勢継続を印象付けた。

 NY市場でドル円はやや伸び悩だものの、114円台まで上げ幅を拡大した。きょうも米株が堅調に推移していることから、ドル高というよりも円安がドル円をサポートしている。過熱感はあるものの、下値でしっかりと支えられたことから、ショート勢も巻き返しを余儀なくされたようだ。また、テクニカル勢も参戦している模様。来週以降、心理的節目の115円を試すか注目の展開となってきている。

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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