【新興国通貨】一時のルーブル売り落ち着く～ロシアルーブル

【新興国通貨】一時のルーブル売り落ち着く～ロシアルーブル

　原油高を受けて先週は一時ルーブル高が進行。ドルルーブルは７２．２０台まで値を落とす場面が見られた。しかし、中国の不動産大手恒大集団の債務問題が世界的なリスク警戒材料として意識されると、新興国通貨全般の売りが出る形でルーブルも軟調。１５日に７３ドル台を付けていたNY原油が週明け７０ドルを割り込む場面が見られるところまで値を落としたこともルーブル売りにつながった。ドルルーブルは７３．６０前後までと、８日の高値を超えて今月の高値を更新する動きに。

　もっともその後ルーブル売りの動きが一服。昨日のNY市場で原油先物が６９．６７ドルまで下げた後７０ドル台後半を回復。今日は７１ドル台を回復する動きを見せる中でルーブルの買いが広がった。今月の高値を更新して上値一服感が出ていたこともドル売りルーブル買いに寄与。恒大集団が２３日の社債利払いを実施との東京午前の報道でオフショア市場でさらにルーブル買いが強まる場面が見られ、この後のロシア市場での動きが期待されるところに。

　ロシア経済省は今年の経済成長見通しについて、これまでの３．８％から４．２％に引き上げると発表しており、昨日からのルーブル買いに寄与した面も。

MINKABU PRESS 山岡和雅