米CPI受けドル円は下落 次第にリスク回避強まる=NY為替概況

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 きょうのNY為替市場、ドル円はNY時間に入って戻り売りが強まり、一時109.55円付近まで値を落とした。朝方発表の8月の米消費者物価指数(CPI)が予想を下回る内容がみられたことから、市場にはインフレ上昇のピークアウト感が広がった。市場も今回の米CPIはインフレの鈍化傾向を示すのではとの予想も事前に広がっていたが、予想通りの結果となった。

 FRBのパウエル議長は8月のシンポジウムで年内の資産購入ペース縮小開始の可能性を示唆していたが、今回の米CPIの結果と先日の米雇用統計から、少なくとも来週のFOMCでの資産購入ペース縮小開始のアナウンスは消えた可能性が高い。トーンは8月のシンポジウムの慎重な雰囲気を踏襲するものと思われる。

 ドル円は21日線が109.90円付近、100日線が109.85円付近に来ている。終盤になるとドル円は一時109.55円付近まで下げ幅を拡大する場面が見られた。米株式市場に売りが強まり、ダウ平均の下げ幅が一時300ドルを超える中で、ドル円は次第にリスク回避の売りを強めた。来週のFOMCに向けて更に売りが強まり、移動平均の水準を下放れるのか警戒される展開が見られている。

 ユーロドルは序盤の上げが一服し、1.18ドル台前半に伸び悩んだ。この日の米CPIを受けてドル売りが強まり、ユーロドルは1.18ドル台半ばまで一時上昇。ただ、そこからの上値抵抗も根強いようで上値を拒んでいる。一方、21日線が1.1790ドル付近に来ているが、1.18ドル水準が維持されている現状からは、リバウンド相場の雰囲気はまだ残っているようだ。テクニカル的には、この日上値を拒んだ1.18ドル台半ばの水準を突破できれば上値期待を加速させそうな雰囲気ではある。

 債務をGDPの60%未満に保つというマーストリヒト条約の財政規律を遵守しているEU加盟国はほとんどいない。そのことを考えると、債務水準の引き上げを可能にするEU規則の微調整はユーロドルにとってプラスになる可能性があるとの声も聞かれる。ただし、財政規律変更には時間がかかり、少なくともドイツとフランスの選挙結果に依存するものとみられる。財政については現在、市場の関心度は薄いが、来年か再来年にはユーロドルの重要なテーマの1つになる可能性があるという。

 ポンドドルは1.38ドル台前半に伸び悩んだものの、一時1.39ドル台まで上昇する場面もみられた。100日線が1.3915ドル付近に来ているが、その水準に一時顔合わせした。一方、200日線が1.3830ドル付近に来ているが、その水準を下回っており、明日以降の動きが警戒される。

 きょうは2つの材料が前半のポンドドルを押し上げていた。1つはNY時間の朝方に発表になった米消費者物価指数(CPI)がインフレ鈍化傾向を示したこと。そして、もう一つがロンドン時間に発表になった英雇用統計だ。英統計局(ONS)が発表した英雇用統計のリアルタイムデータによると、8月の雇用増加数は前月比24万800人と過去最大の増加となったほか、求人件数も6-8月に35%増加し103.4万件と初めて100万件を突破している。企業はEU離脱や都市封鎖がもたらした人手不足の解消に努めていることが明らかとなった。現在も160万人が一時帰休者向け支援策を受給しているが、それが今月末で終了しても、その多くを経済が吸収できる可能性を示唆するとの分析も出ている。市場は来年の英中銀による利上げ開始を見込んでいるが、きょうの英雇用統計はその見方を裏付ける内容ではあった。中には来年上半期の利上げも期待できるとしている。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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執筆者 : MINKABU PRESS

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