ドル円は109円台後半に上昇 本日は不美人投票のドル買いの雰囲気も=NY為替
きょうの為替市場はドルの買い戻しが優勢となっており、ドル円も109円台後半に上昇している。前日の米消費者物価指数(CPI)は強い内容となり、インフレ警戒感を示した。しかし、市場の反応は逆で、米国債利回りは低下し、ドルも売りが優勢となっていた。市場には、強いCPIにもかかわらず、FRBは慎重スタンスを堅持するとの見方が広がっている。来週のFOMCではインフレ上昇は一時的で、出口戦略は時期尚早との見解が繰り返されるとみられているようだ。
ただ、前日のECB理事会のハト派な雰囲気や、日本の消費者物価指数(CPI)がデフレぎりぎりの状態にある中で、日銀の行動も期待薄の中、ユーロも円も買えず、本日は不美人投票でドルに資金が集まっている可能性もありそうだ。一部からは中央銀行からの過剰流動性の供給が続く中で、キャリー取引を推奨する声も出ている。その意味では円やユーロは売られ易い環境下にはある。
ドル円は日本時間0時のロンドンフィキシングにかけて買いが強まっており、109.85円近辺まで上昇。110円台を試す雰囲気まではまだなさそうだが、きょうの上げで21日線でしっかりとサポートされている形となっている。
USD/JPY 109.83 EUR/JPY 132.82
GBP/JPY 154.97 AUD/JPY 84.47
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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