ビットコイン急落で下落後、FOMC議事録を受けて買い戻し
ビットコイン急落で下落後、FOMC議事録を受けて買い戻し
ドル円は109円台前半から108円台半ば近くまで下げて、ほぼ全戻し
ビットコインは一時30%、イーサリアムは45%の下げなど暴落も
その後値を戻す展開。
FOMC議事録では早期の金融政策変更議論について一部メンバーが言及
【東京市場】午前中はドル買い円安の動きもその後動き落ち着く
前日の海外市場で109円割れを付けたドル円は、朝方その流れが継続する形で早朝に108円83銭まで。
その後も108円90銭を挟んでの振幅と、ややドル安円高で始まった。
しかし、日経平均の大幅安など受けたリスク警戒の動きが、ドル買いにつながる格好でドル円は買い戻しが入り109円台を回復。
一時109円07銭まで。
もっとも大台を維持出来ず、すぐに値を落とすと、午後は108円90銭台でのもみ合いに。
大きく値を落とした日経平均は午前中にいったん下げ幅を縮める場面も続かず、軟調地合いに。
豪ASXの下げなども見られたが、中国本土株は落ち着いた動き(香港・韓国は休場)で、市場全体のリスク警戒にはつながらず。
【ロンドン市場】ドル買い優勢
米債利回りの上昇などが支えとなりドル買いが優勢な展開が見られ、
ドル円は109円39銭台まで。ユーロドルが1.22割れとドルはほぼ全面高。
英消費者物価指数は予想通りとなり市場の反応は限定的なものに。
【NY市場】大きく振幅、ビットコイン急落で下げた後FOMC議事録が買いに
ビットコインが一時3万ドル近くまで暴落。
その後4万ドル近くまで戻すなど激しい展開に。
イーサはさらに下げがきつく、ドージなども下げる中で市場全体にリスク警戒の動きが広がり
ドル円は108円台半ば近くまで値を落とした。
しかし、その後の買い戻しからFOMC議事録後のドル買いが入り、
下げ分をすべて解消する荒っぽい展開に
FOMC議事録では一部参加者から金融政策の変更検討議論の開始について発言があったことが判明
【本日の見通し】いったん値を落としたことで下値しっかり感も
昨日の海外市場で一時108円50銭台まで値を落としてその後109円台を回復したことで
ドル買いの流れに復する期待も。
ビットコインの大幅安に端を発したリスク警戒がドル円を押し下げたが、
FOMC議事録を受けて一気に上昇。米長期債利回りも1.68%台を付けるなど強めの推移となっており
ドル買いの流れが期待されるところに。
ドル円は109円台半ばを超えるかがポイントに。
【本日の戦略】押し目買い
FOMC議事録をうけて早期のテーパリング期待が強まる格好に。
米債利回りの上昇なども見られた。
もっとも、振幅後NY夕方から動きが落ち着いており、
ドル買いの勢い自体は見られず。
流れ的には押し目買いと見ており
デイトレは早めに、スウィングも108円台後半での買い下がり意識。
昨日下値を支えた108円台半ばを割り込むといったんストップロス。
※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません
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《5/19 水曜日》
ドル円 ユーロドル ユーロ円
始値 108.90 1.2222 133.10
高値 109.34 1.2245 133.44
安値 108.57 1.2160 132.64
終値 109.22 1.2175 132.98
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《5/19 水曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経 28044.45 -362.39
DOW 33896.04 -164.62
S&P 4115.68 -12.15
Nasdaq 13299.74 -3.90
FTSE 6950.20 -84.04
DAX 15113.56 -273.02
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《5/19 水曜日の商品市場》
NY原油先物6 月限(WTI)(終値)
1バレル=63.36(-2.13 -3.25%)
NY金先物6月限(COMEX)(終値)
1オンス=1881.50(+13.50 +0.72%)
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《5/19 水曜日に発表された主な経済指標》
【NZ】
生産者物価指数(2021年第1四半期)07:45
結果 1.2%
予想 前回 0.4%(前期比)
【日本】
鉱工業生産(確報値)(3月)13:30
結果 1.7%
予想 前回 2.2%(前月比)
結果 3.4%
予想 前回 4.0%(前年比)
結果 5.6%
予想 前回 -2.8%(設備稼働率・前月比)
【英国】
消費者物価指数(4月)15:00
結果 0.6%
予想 0.6% 前回 0.3%(前月比)
結果 1.5%
予想 1.5% 前回 0.7%(前年比)
結果 1.3%
予想 1.3% 前回 1.1%(コア・前年比)
生産者物価指数(4月)15:00
結果 1.2%
予想 1.0% 前回 1.9%(1.3%から修正)(仕入・前月比)
結果 9.9%
予想 8.5% 前回 6.4%(5.9%から修正)(仕入・前年比)
結果 0.4%
予想 0.4% 前回 0.8%(0.5%から修正)(出荷・前月比)
結果 3.9%
予想 3.4% 前回 2.3%(1.9%から修正)(出荷・前年比)
小売物価指数(4月)15:00
結果 1.4%
予想 0.8% 前回 0.3%(前月比)
結果 2.9%
予想 2.4% 前回 1.5%(前年比)
結果 3.2%
予想 2.7% 前回 1.6%(前年比・除くモーゲージ利払い)
【南アフリカ】
消費者物価指数(4月)17:00
結果 0.7%
予想 0.5% 前回 0.7%(前月比)
結果 4.4%
予想 4.3% 前回 3.2%(前年比)
小売売上高(3月)20:00
結果 -2.5%
予想 2.5% 前回 2.2%(2.3%から修正)(前年比)
【ユーロ圏】
ユーロ圏消費者物価指数・確報値(4月)18:00
結果 1.6%
予想 1.6% 前回 1.6%(前年比)
結果 0.7%
予想 0.8% 前回 0.8%(コア・前年比)
【米国】
MBA住宅ローン申請指数(05/08 – 05/14)20:00
結果 1.2%
予想 N/A 前回 2.1%(前週比)
米週間石油在庫統計(バレル・前週比)23:30
原油 +132万(4億8601万)
ガソリン -196.3万(2億3423万)
留出油 -232.4万(1億3210万)
(クッシング地区)
原油 -14.2万(4576万)
*()は在庫総量
【カナダ】
消費者物価指数(4月)21:30
結果 0.5%
予想 0.2% 前回 0.5%(前月比)
結果 3.4%
予想 3.2% 前回 2.2%(前年比)
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《5/19 水曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》
【ユーロ圏】
*ECB金融安定報告書
金融安定に対するリスクを警告、市場の熱狂を警戒。
米株式相場調整の場合、影響は大きくなる可能性。
*デギンドスECB副総裁
ECBの政策は金融状況や経済データに基づく。
見通しに対するリスクは以前よりもずいぶんと均衡してきている。
ビットコインは極めて弱いファンダメンタルズの資産だ。
ワクチン接種がユーロ圏経済回復のカギとなる牽引役に。
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《本日予定されている主な経済指標》
【南アフリカ】
南ア中銀政策金利 時刻未定
予想 3.5% 現行 3.5%
【日本】
機械受注(3月)8:50
予想 5.0% 前回 -8.5%(前月比)
予想 -3.3% 前回 -7.1%(前年比)
通関ベース貿易収支(4月)8:50
予想 1477.0億円 前回 6622.0億円
予想 704.0億円 前回 2978.0億円(季調済)
【豪州】
雇用者数(4月)10:30
予想 2.0万人 前回 7.07万人(前月比)
失業率(4月)10:30
予想 5.6% 前回 5.6%
【ユーロ圏】
ドイツ生産者物価指数(4月)15:00
予想 0.8% 前回 0.9%(前月比)
予想 5.1% 前回 3.7%(前年比)
ユーロ圏経常収支(3月)17:00
予想 N/A 前回 259.0億ユーロ
【香港】
失業率(4月)17:30
予想 6.6% 前回 6.8%
【米国】
フィラデルフィア連銀景況指数(5月)21:30
予想 41.0 前回 50.2
新規失業保険申請件数(15日までの週)21:30
予想 45.0万件 前回 47.3万件(前週比)
景気先行指数(4月)23:00
予想 1.3% 前回 1.3%(前月比)
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執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長
1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員