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為替相場まとめ4月5日から4月9日の週

為替 

 5日からの週は、調整色が強かった。今年に入ってからはワクチン接種の進展、バイデン政権が続々と講じる経済支援策による米経済回復への期待、米債利回りの上昇などがドル高相場を演出してきた。また、ポンドにとっては英国が米国とともにワクチン接種の進展で欧州や日本に先んじていることが買いを誘った。特に、ポンド買い・ユーロ売りの流れが形成されていた。しかし、4月に入ってからこの流れに調整圧力が広がっている。ドル安の動きが先行し、ドル円は110円台を維持できずに反落。ユーロドルは1.17台から1.19台へと反発。その一方で、ユーロポンドが上昇に転じており、ポンドドルやポンド円は軟調に推移している。前週末に発表された米雇用統計の強い結果が、短期的にはドル高相場にとっての材料出尽くし感を広げた面もあったようだ。ただ、世界的に株式市場は上値を模索する力を維持している。クロス円は売りに押され気味だが、リスク警戒というよりはドル円の調整の動きの速さに連れた動きとなったようだ。また、ワクチン接種の副反応、米中や米露の政治対立など不安材料も提示されており、今後の相場展開に不透明感もでていた。週末にかけてはドル買いの動きが再燃している。


(5日)
 東京市場は、参加者が少なく様子見ムード。イースターマンデーで世界の多くの市場が金曜日からのお休みが続いている。アジア市場でも豪州、ニュージーランドが休場。中国と香港も清明節で休場となっている。さらに、この後の欧州市場が休場となり取引は動意に欠けた。ドル円は110円台後半での推移が続いた。朝方は先週末の米雇用統計の好結果もあって110.75近辺まで上昇したが、その後は上昇一服。下押しは110.50台までと限定的。ユーロドルは1.1772レベルまで買われたあとは1.1750割れ水準まで反落。24ポイントレンジと値動きは限定的だった。

 ロンドン市場は、イースターマンデーで欧州勢は基本的に休場。ドル円は強い結果だった米雇用統計を受けたドル買いが一服。やや調整ムードとなり、110円台半ばを割り込む動きに。ユーロドルは米債利回りがしっかりと推移したこともあって、東京午後からのユーロ売り・ドル買いの流れが継続。一時1.1730台まで値を落とした。その後は1.1760台まで下げ渋り。ユーロ円は129.80台まで下落したあとは130円手前へと小戻し。

 NY市場ではドルに戻り売りが強まった。ドル円は一時110円台を割り込む場面がみられた。ただ、ドル売りを誘発するような材料はみられず。先週の3月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が2020年8月以来の91.6万人の増加、失業率も6%まで低下するなど予想以上に強い内容だったほか、この日の3月のISM非製造業景気指数も予想を大きく上回り、統計開始以来の高水準となった。しかし、強い米経済指標にもかかわらず、為替市場はドル買いの反応を見せず、米国債利回りも上値を試す動きを見せていない。蓄積したドル買いポジションの調整、米株が最高値を更新する中でのリスク選好のドル安、世界経済回復期待のなかで相対的にドル買い突出の構図が緩んでいることなどが指摘された。ユーロドルは1.18台を回復。ポンドドルは1.39台を回復。

(6日)
 東京市場は、小幅に振幅。ドル円は前日のNY市場で一時110円台割れとなった後大台を回復した。東京午前は調整一服感もあって110.40付近まで反発。しかし、買いが先行した日経平均がすぐにマイナスに転換、その後売りが強まるなかで、リスク警戒の円買いkら午後には110.10台へと反落した。ユーロドルは朝方に1.1821レベルまで買われ、前日NY高値を上回ったが、その後は上値が重くなり1.1800近辺まで反落。小幅の振幅となった。

 ロンドン市場は、ドル買いが優勢。前日のNY市場で進んだドル売りの動きに調整が入った。値動きが顕著だったのがポンドドルで、1.39台前半から1.38台前半へと約100ポイント下落。ポンド単体でも弱く、ポンド円は153円台前半から152円台後半へ下落。ユーロポンドは0.84台後半から0.85台前半へと上昇。一方、ユーロは底堅い。ユーロドルは1.18台割れでは買いが入り、1.18台前半に高止まりとほとんどドル買いの動きはみられず。ユーロ円はドル円とともに買われて130円台半ばへと上昇。ドル円は110.10台でサポートされると110.50台に高値を伸ばしている。豪ドル/ドルも軟調とドル買いの動き。イースター関連の連休明けの欧州株が堅調に推移するなかで、米株先物の反落の動きも限定的。NY原油先物も一時60ドル台乗せ。先週末の米雇用統計が強かったあとの好ムードが残っているようだ。米10年債利回りは一時1.715%近辺まで上昇。EU主要国のワクチン接種が当初の計画よりも早いペースで進む見込みだと報じられた。ユーロ圏投資家信頼感はコロナ禍前の水準を回復。一方、ユーロ圏失業率は8.3%と予想を上回ったが、悪材料には反応しなかった。

 NY市場は、一転してドル売りの動き。ドル円はNY時間に入ると戻り売りが強まり、前日に続いて110円台を割り込んだ。米債利回りが手かするなかで、次第に上値が重くなり、ロング税の利益確定売りが一気に強まったようだ。ストップを次々と巻き込んで、109.65近辺まで一気に下落した。ユーロドルは1.1875近辺まで上昇。一部からは、米国での急速なワクチン展開に伴うドル高が持続する可能性は低いとの指摘も出ていた。米国のワクチン接種が他の地域よりも速く進んでいることから、米経済がアウトパフォームし、ドル高が進むと予想するかもしれないが、米国単独でのワクチン接種成功でもない限り、スピードの利点の効果が持続可能なベースでドルをサポートすることはあり得ないという。一方、ポンドには売りが目立った。ポンドドルは一時1.38ちょうど付近まで下落。特にユーロでの戻り売りが強まった。ただ、英景気回復に対する楽観論は根強く、英国が4月12日に封鎖措置が徐々に解除されるにつれて、その雰囲気はさらに高まる可能性が高いとの指摘も出ていた。

(7日)
 東京市場は、ドル円が神経質に振れるなかで、豪ドルやポンドは軟調だった。ドル円は日経平均の動向をにらみながら神経質な動き。序盤は実需のドル買い観測もあって109.90近辺まで買われたが、前日NY市場の戻り高値を回復できずに失速。中盤に差し掛かると日経平均の伸び悩みとともに109.58レベルまで反落した。その後は109.80前後に落ち着いた。ポンドドルは終盤に1.3805近辺まで弱含んだ。。欧州当局がアストラゼネカ製ワクチンと血栓の関連性を指摘と報じられており、嫌気されているようだ。ポンド円も151.56円近辺まで軟化し、本日安値を更新した。豪ドルは対ドルで0.7677近辺、対円で84.25近辺まで上昇した後は、0.7651近辺、87.97近辺まで反落。モリソン豪首相が新型コロナウイルスのワクチン供給に関し、EU当局者と話し合うとの報道も買い反応は限定的。

 ロンドン市場は、ユーロが堅調に推移。前日のNY市場ではユーロが対ドルや対ポンドで買われた。東京市場での揉み合いを経て、今日のロンドン市場でも再び買われている。ユーロドルは1.19台手前、ユーロ円は130円台後半へとじり高の動き。ユーロポンドでは振幅をみせながらも、0.86台乗せと一段高。クノット・オランダ中銀総裁が、PEPPは第3四半期から段階的な縮小が可能となろうと述べた。ユーロ圏非製造業PMI確報値が上方改定されたことも下支えとなったが、ポジション調整圧力が強かったようだ。ポンド相場は不安定に振幅。序盤は下押しされたが、その後は持ち直し。ただ、上値は引き続き重い。欧州当局がアストラゼネカのワクチンに関する会見を開くと報じられており、血栓症の副反応についてなんらかの判断が示される見込み。ポンドの上値を重くしている。ポンドドルは1.38台を一時割り込み、ポンド円も152円台が重くなった。ドル円は109円台後半での揉み合い。前日からの安値圏で動意に欠ける値動きとなっている。

 NY市場で、ドル円は109円台での取引が続いた。110円が上値抵抗に変化しているようだ。午後のFOMC議事録公表も、為替市場の反応は限定的だった。議事録では「大幅な進展までにはしばらく時間がかかる。パンデミックの不確実性はリスクを下向きに傾ける」などとFRBが慎重姿勢を堅持していることが示された。「利回り上昇は経済見通しの改善を反映」としているものの、すでに市場が認識している範囲を超えることはなく、利上げや資産購入ペース縮小に向けた新たなヒントは何も示されなかった。ユーロドルは買い戻し圧力で、一時1.19台に上昇。その後は1.18台後半へと押し戻された。ユーロ圏と比較した米国でのワクチン展開の速さを市場はだいぶ織り込んでいる。市場はむしろ、欧州経済が回復の兆候を見せていることに意識を傾け始めているようだ。一方、欧州医薬品庁は英アストラゼネカのワクチンと血栓症には関連性がある可能性を指摘している。「恩恵はリスクを上回る」との認識は変更せず。ポンドドルは1.37台前半まで一段安。ポジション調整、利益確定売りの動きがみられる。一部にはスコットランド独立の動きを警戒する声も。

(8日)
 東京市場は、ドル円、クロス円の上値が重い展開。ドル円は朝方につけた109.90近辺を高値としてその後は調整売りが優勢に。仲値関連で本邦輸出企業からとみられる売りが観測された。午後には109.64レベルまでの下押しとなった。110円台の重さが意識されていた。ユーロ円も朝方には130.48レベルまで買われたが、ドル円の下落とともに130.10台まで下げた。ユーロドルは1.18台後半で狭いレンジで揉み合い。一時1.1861近辺まで軟化し、前日NY安値水準に並んだが売りもそこまでだった。

 ロンドン市場は、ドル円、クロス円が軟調。欧州株や米株先物は前日比プラス圏で推移し、上昇の動きは鈍いもののリスク動向は安定している。一方、米10年債利回りは低下しており、ドル円相場を圧迫。ドル円は一時109.44レベルまで下押しされた。クロス円も次第に上値が重くなり、ユーロ円は130円台割れ。ポンド円は一時151円台へ上昇も、売りに押されて150円台前半まで下落。ユーロドルとポンドドルは上下動。序盤はドル売りに支えられて1.1890台、1.3780台までそれぞれ買われた。しかし、クロス円の下げとともに1.1860台、1.3720近辺まで下落。ポンドドルは前日安値を更新する動きとなった。この日はユーロポンドに目立った方向性はみられず。ドル指数は前日のレンジ内にとどまっており、ドル全般も方向性に欠けた。ホルツマン・オーストリア中銀総裁は、第2四半期末には、第3四半期のPEPP購入について決定するだろう、と述べたがユーロ相場は反応薄だった。

 NY市場は、連日のドル売りの動き。ドル円は一時109円ちょうど付近まで下落。ロング税の利益確定売りの観測もあり、円高圧力もみられた。ドル円にとっては米債利回り低下とともに、きょうはリスク回避の円買いの指摘も。米国とロシアとの関係悪化でお互いの報復合戦が懸念されている。米債利回りについては成長次第の面があり、持続性に疑問を呈する声もでていた。ユーロドルは買いが続き、1.19台に再び上昇。ユーロ買いには対ポンドでのポジション巻き返しも観測されていた。一方、ECB理事会の議事要旨では、最近の資金調達環境のタイト化は、米国に比べ依然として循環的に弱い位置にいるユーロ圏にとって時期尚早としており、高水準の緩和継続が必要との見解が大勢を占めていた。ポンドドルは下げ一服も依然として上値の重い展開。一時1.3720近辺まで軟化した。今週はアストラゼネカのワクチンの血栓症との関連が指摘されたことがポンドう売りを誘った。英欧当局は同社ワクチンについて恩恵がリスクを上回ると確認した。ただ、ユーロポンドの売られ過ぎ感は払しょくできず。

(9日)
 東京市場は、ドル売りが一服。ドル円は前日の海外市場で109.00近辺まで一時下げたあとは109.20付近に戻した。東京市場ではドルの買い戻しが優勢となり、朝方には109.40近辺まで買われた。その後は売買が交錯したがレンジは19銭にとどまり値動きは落ち着いた。米10年債利回りは午後には1.64%台まで回復している。前日の海外市場で1.19台を回復したユーロドルは米債利回り上昇を受けて午後には1.19台を割り込んだ。ポンドドルも午後には1.3700-10レベルまで小幅に下押し。全般に小動きにとどまった。株式市場も落ち着いた値動きで、日経平均は59円高で引けている。

  ロンドン市場は、ドル買いが優勢。特にドル円の堅調な動きが主導している。東京市場での109.20-40レベルの揉み合いを上放れると、ほどんど調整らしい動きをみせずに高値を109.75レベルに更新した。米10年債利回りが1.62%近辺から1.67%近辺へと上昇する動きに素直に反応している。その他主要通貨でもロンドン序盤はドル買いが先行し、ユーロドルは1.1880台へ、ポンドドルは1.3670近辺へ、豪ドル/ドルは0.76台割れ水準へと一時下落。しかし、欧州株や米株先物の底堅さを背景に、クロス円の反発など次第に円売り圧力が広がると、ポンドドルは1.37台を回復、豪ドル/ドルは0.7630近辺へと反発した。そのなかではユーロドルは1.1880付近にとどまり、上値が重い。ECB高官らは時期尚早な出口戦略開始を戒める発言を繰り返した。また、EU復興基金の遅れに懸念を表明。米国や英国と比較するとより緩和姿勢の継続が強調されていたようだ。

 NY市場は米国債利回りの上昇と伴にドル買いが強まり、ドル円も買い戻しが強まった。アジア時間に発表になった中国の生産者物価指数が予想を上回る強い内容となったことから、市場は世界的なインフレ懸念を強めたようだ。米国債利回り上昇と伴にドル円も買い戻しが活発化し、一時110円手前まで上昇。

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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