パウエル講演を受けドル買い強まる ドル円は108円手前まで上昇=NY為替概況

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 きょうのNY為替市場はドル買いが強まり、ドル円は108円手前まで上げ幅を伸ばしている。現地時間の昼に行われたパウエルFRB議長の講演を受けドル買いが強まった。米国債利回りも上げ幅を拡大し、10年債は1.54%まで一時上昇した。

 議長は「市場が秩序のない状況になれば問題視する。最近の債券市場のボラティリティは自身の注目を引いた」などと述べていた。金融市場が著しくタイトな状態になれば、FRBが介入する可能性はあるが、現状はそのしきい値を満たしていないことを示唆していると受け止められた模様。

 多かれ少なかれ市場の予想通りの内容ではあったが、一部からは、議長は最近の米国債利回りの急上昇について、より大きな懸念を表明し、長期債購入を増やすことにオープンな姿勢を示すかもしれないとの期待もあったようだ。それが無かったことで、米国債と株式に失望売りが出ている。

 ただ、ドル円は過熱感が高まっており、過熱感を測るテクニカル指標であるRSIは75まで上昇し、2016年11月14日以来の高水準に上昇。トランプ前大統領が大統領選で勝利してまもなくの水準。さすがに冷や水が欲しいところではある。

 一方、ユーロドルは心理的節目の1.20ドルを再び割り込んだ。このところの国債利回りの急上昇に対し、一部のECB理事からは警戒感が示されている。そのような中で市場は来週11日のECB理事会に注目している。ただ、国債利回りの急上昇について協議を行うかもしれないが、それでもってユーロが急速に売りを強める可能性は低いとの指摘も聞かれる。

 ECBはパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の柔軟性を利用して、正当化されない利回りの急上昇を食い止める準備ができていることを繰り返し言及する可能性はある。ただ、ユーロドルは現在の1.1950ドルから1.22ドルのレンジを下方乖離するには不十分だという。前日はデギンドス副総裁やバイトマン独連銀理事の発言が伝わっていたが、利回り上昇について、さほど心配しておらず、、政策変更を期待するのは時期尚早であることを示唆していた。

 ポンドドルも戻り売りに押された。朝方は1.40ドル台まで買い戻される場面がみられたものの、パウエルFRB議長の講演後に急速に売りが強まり、1.38ドル台まで下落している。本日の21日線は1.3910ドル付近に来ているが、その水準を再び下回る展開。

 前日はスナク英財務省が予算案を提出した。それには景気支援のための歳出増加を補うための2023年4月からの法人税増税が盛り込まれていた。ただ、一部の与党保守党議員からは、過去の経験則から、計画は失敗に終わるのではと、実現を疑問視する声も出ている。実際、増税による債務削減の支持決定は、その時の政治的意思に依存することが多く、その疑いは正当化されるという。もし、増税が失敗に終われば、英財政は多額の国債の借り換えを必要とし、それはポンドにとってマイナス要因になる可能性があるという。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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執筆者 : MINKABU PRESS

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