ドル円の上値期待強まる 確率的には105円台をほぼ確実視している模様
今週もドル円は週後半に買いが強まり、一時104円台後半まで上昇。月末に絡んだフローも観測されていた。大きな心理的節目である105円をうかがう展開を見せたこともあり、105円を付ける確率が一気に上昇、2月までは83.1%、3月までなら89.0%に上昇している。確率的には105円台乗せをほぼ確実視しているようだ。
ただ、本格的に昨年の3月以降続いている下降トレンドに変化が出るのかと問われれば、かなり懐疑的ではある。今週はFOMCが行われたが、パウエルFRB議長の会見は大方の予想りに慎重姿勢を強調していた。一部のFOMCメンバーから出ていた今年終盤の資産購入ペース縮小の話についても議長は、「その話は時期尚早」と、きっぱりと否定していた。
市場も年内の資産購入ペース縮小の可能性を後退させていたが、FRBが出口戦略に動かない限りドル安は続くとの見方は依然として多い。ただ、感染拡大がなお続いている現状からは、少なくとも年内の出口戦略の可能性は薄そうだ。
今週は月末絡みのフローもあり、ドル円は買戻しの流れが見られた。来週以降105円台を回復できたとしても、その水準を維持し、さらに上値を目指して行くには材料不足の面も否めず、一時的な自律反発と見たほうが賢明かもしれない。200日線が105円台半ばに来ているが、戻りはその辺までが限界かもしれない。
◆2月26日までに各ポイントを1度でも付ける確率
()は先週末
107円:12.0%( 5.2%)
106円:37.4%(17.6%)
105円:83.1%(45.3%)
104.68円(週末終値)
102円: 7.0%(28.5%)
101円: 1.2%( 9.2%)
100円: 0.1%( 2.1%)
99円: 0.0%( 0.3%)
◆3月31日までに各ポイントを1度でも付ける確率
()は先週末
108円 :15.5%( 9.0%)
107円 :31.6%(19.2%)
106円 :56.5%(36.4%)
105円 :89.0%(61.4%)
104.68円(週末終値)
102円 :25.5%(48.4%)
101円 :11.5%(26.9%)
100円 : 4.3%(12.9%)
99円 : 1.4%( 5.3%)
98円 : 0.3%( 1.8%)
※ドル円のオプション取引から算出
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。