為替相場まとめ1月11日から1月15日の週

為替 

 11日からの週は、ドル相場の方向性が混とんした。年明けとなった前週はドル高の流れが強まった。米議会が大統領選でのバイデン氏勝利を正式に承認し、経済刺激策への期待とともに米債利回りが上昇したことが背景だった。今週になるとドル高は一服しており、対ドルでの値動きは個別通貨ごとにまちまちとなっている。ポンドドルは堅調。英中銀総裁がマイナス金利導入に対して慎重な姿勢を示したことがポンド買いを誘った。一方、ユーロドルは上値重く推移。ラガルドECB総裁などECB当局者は為替相場動向を注視する姿勢を示した。イタリア連立政権が不安定になった。豪ドルなど資源国通貨系は堅調。株式市場の高止まりや原油相場の上昇などが下支えとなった。ドル円は104円台では上値が重くなり103円台へと押し戻されている。バイデン氏は経済支援策が1.9兆ドル規模となることを示した。パウエルFRB議長はインフレ上昇でも低金利政策をしばらく継続することを確認した。来週はバイデン氏が米大統領に就任する。イエレン氏の財務長官指名公聴会も予定される。話題の中心は米国関連となりそうだ。

(11日)
 東京市場は成人の日で休場。

 ロンド市場は、ややドル高の動き。ドル円は104円台前半で底堅く推移。序盤の下押しでは104円台が維持され、その後はアジア時間の高値104.20近辺を上回った。ユーロドルは1.22台が重くなり、1.21台半ばへと下押しされている。米株先物が時間外取引で軟調、リスク警戒のドル買いが広がったほか、米10年債利回りが高い水準で揉み合っており、ドルが買われやすい状況となった。ユーロ円は127円近辺で上値を抑えられ、126円台半ばへと軟化した。ポンドドルはドル買いに押されて1.35近辺での揉み合いから下放れ1.34台後半で推移している。

 NY市場では、ドル買いが優勢。米債利回りの上昇が引き続きドル買い戻しを誘っている。バイデン次期政権および、議会も民主党が主導権を握る中で、大胆な財政拡大策が期待されている。足元の感染拡大は最悪の状況が続いているものの、財政拡大策とワクチン接種への期待から、年後半には景気は持ち直すとみており、それに伴うインフレ期待が米国債利回り上昇につながっている。ドル円は104.40近辺まで一時上昇。その後は104円台前半で揉み合った。ユーロドルは戻り売りに押されて、一時1.2130近辺まで下落。21日線を下放れた。ポンドドルは一時1.34台半ばまで下落。しかし、取引後半にはドル買いは一服している。ポンドにとっては、EUとの金融サービス協議、ワクチン接種開始と変異種出現、英中銀のマイナス金利についての議論など変動材料は多い。

(12日)
 東京市場は、落ち着いた値動き。ドル円は104円台前半での揉み合い。前日海外市場での取引レンジ内にとどまっている。ユーロドルは1.2150前後での推移。ロンドン朝方にかけては下値を模索する動きがみられているが、値動きは限定的。10年債利回りが一時1.15%台に乗せるなど高い水準での推移となる中で前日からのドル高傾向は継続した。

 ロンドン市場は、ポンド買いが優勢。ベイリー英中銀総裁がマイナス金利導入について慎重な姿勢を示したことに反応した。ポンドドルは一時1.36台乗せ、ポンド円は141円台後半へと上昇。その他通貨はドル売り先行も、その後は一服した。ユーロドルは1.21台前半から後半で上に往って来い。ユーロ円は126円台後半での上下動。ユーロは対ポンドでの売り圧力が上値を抑えた。シュナーベルECB理事は、今年の一時的なインフレ上昇も、金融政策は変更されないだろう、としていた。また、メルケル独首相はロックダウン措置があと10カ月間必要となる可能性と警告した。ドル円は104円台前半で小幅の下に往って来い。欧州株は小安い。NY原油先物は一時53ドル台乗せと堅調だった。

 NY市場は、ドル売りが強まった。米株式市場でダウ平均がプラスに転じたほか、米国債利回りが序盤の上げを失い、下げに転じた。午後の米10年債入札が好調だったこともきっかけとなったようだ。ドル円は104円台割れから103.80近辺へと下落。このところ104円台半ばを何度か試したが、上値の模索を確認した格好。ユーロドルは買い戻しが優勢となり1.22台を回復した。ただ、一部からはイタリア政治が不安定になっていることがユーロにとってリスクとの指摘も。イタリア債動向が注目される。ポンドドルは1.36台を回復、対円では一時142円台を付けた。ロンドン時間にベイリー英中銀総裁がマイナス金利に慎重な発言をしたことがポンドの買い戻しを加速させた。

(13日)
 東京市場は、ドル売りが先行した後、揉み合いに。午前は前日NY市場のドル安の流れが継続。ドル円は安値を広げて103.53近辺まで一時下落した。米10年債利回りは1.10%台まで低下した。午後には103円台後半で下げ一服に。ユーロドルは昼過ぎには1.2220近辺まで上昇。その後は1.22ちょうど付近で揉み合った。ユーロ円は126.70近辺から126.40台へと一時軟化。ポンドは前日の大幅上昇を受けて東京市場でも買われた。対ドルは一時1.3690台と1.37台に迫った。
 
 ロンドン市場は、ドル買い優勢。前日NY市場で強まったドル売りに調整が入る格好。ドル円は103円台後半から104円台をうかがう動き。ユーロドルは1.22台前半での高止まりから下放れて、1.21台後半へと下落。豪ドル/ドルは0.77台半ば割れ水準へと下押し。そのなかでポンドドルは堅調で、一時1.37台を付け、その後の押しも1.36台後半で比較的浅い。対円では142円台乗せ、対ユーロでは一時0.89台割れなどポンド買いが優勢。前日の英中銀総裁がマイナス金利導入に慎重姿勢を示したことが引き続きポンド相場の下支えに。一方で、この日はラガルドECB総裁が、為替相場を注視、特にインフレに対する影響を注視するとしており、ユーロ高けん制と捉えられる面もあった。

 NY市場では、ドル買い先行も、その後は次第に落ち着いた。ドル円は104円台を何度か試したが上値を抑えられている。米債利回りの低下がドル買いを抑制していた。きょうのブラード・セントルイス連銀総裁やブレイナードFRB理事の発言は、資産購入ペース縮小に対する慎重姿勢を強調していた印象。市場からは2013年に発生したテーパー・タントラムの危険性を指摘する声も。きょうは米30年債入札があったが、前日の10年債に引き続き好調な入札となり、米国債利回りを押し下げた。ユーロドルは一時1.2140近辺まで下落。イタリアの連立政権をめぐる政治動向について、イタリア債とドイツ国債との利回り格差拡大を含めて、ユーロのリスク要因の1つとして市場は注視していた。ポンドドルは一時1.3610台まで下押し。英国では新型コロナ対応の封鎖措置の再導入にもかかわらず、感染拡大は依然深刻な状況に変化がなく、先行きへの不安感も高まっている。ジョンソン英首相は、より厳しい制限措置導入の可能性を排除しなかった。マイナス金利導入観測が再び高まるムードに。

(14日)
 東京市場は、一時ドル買いが強まった。本日発表予定のバイデン新大統領による追加経済対策案について、2兆ドル規模となるとの報道が午前11時ごろにあった。これを受けてドル円は上値を抑えられていた104円台に乗せると一気に104.20近辺まで上伸した。急激な動きにストップ注文も観測されていた。その後は104円近辺で売買が交錯、次第に揉み合いに落ち着いた。ユーロドルは1.2150台から1.2170台まで買われていたが、報道後は1.2130台まで下落。前日安値を下回った。その後は1.21台半ばに下げ渋り。クロス円では円売りが優勢となり、ユーロ円は一時126円台半ば付近へと買われた。米追加経済対策報道が好感されている。

 ロンドン市場は、ドル安・円安の動き。このあとのNY午後にはバイデン次期大統領が経済支援策について発表するが、東京午前には一部報道で2兆ドル規模だと報じられている。事前の想定よりも大規模だとして米債利回り上昇とともにドル買いが強まった経緯があった。しかし、ロンドン市場では流れが一転、ドル安方向に動いている。欧州株が総じて堅調に推移しており、クロス円の上昇とともにユーロドルなどが買われている。ユーロドルは1.21台後半と東京市場での下げを戻した。ポンドドルや豪ドル/ドルは1.36台後半、0.77台後半とこの日の高値を伸ばす動き。クロス円はユーロ円が126円台半ばへ、ポンド円は一時142円台乗せへ、豪ドル円は80円台後半へと高値を伸ばした。ただ、ポンド相場は神経質な動き。序盤の上昇をすぐに帳消しにしている。ドル円は東京市場で103円台後半から104.20近辺まで急伸したが、ロンドン市場では104円付近での取引に落ち着いている。バイデン氏に発表の前にはパウエルFRB総裁のイベント参加も予定されており、ロンドン午前は待ちの姿勢になっている。

 NY市場では、バイデン待ちのなかでドル円の上値が重かった。序盤に104円台に上昇して始まったが、東京高値を超えることなく103円台へと押し戻された。終盤に入って下げ渋りも104円台は回復せず。午後になってパウエルFRB議長の講演が伝わり、「利上げはすぐにはない」と述べていた。全体的にはドル安の反応がやや見られたものの、ドル円は買い戻しの反応を見せていた。議長の講演に米国債利回りが上昇しており、ドル円も追随したようだ。ドル円は一時103.55近辺まで下落した。バイデン次期大統領が本日夕方(日本時間15日午前)に、自身の経済対策を発表する予定。最新の報道では、バイデン次期米大統領は1.9兆ドル規模の経済対策を提示し、それには2000ドル直接給付や地方政府支援、そして、ワクチンやウイルス検査の能力拡大も含まれているとNYタイムズが伝えている。ユーロドルは1.21台前半から半ばでの振幅。ポンドドルは1.37台を一時回復。取引終盤にはドル安優勢となった。

(15日)
 東京市場は、揉み合い。ドル円は103円台後半での落ち着いた値動きとなった。ユーロドルは1.2150を挟むレンジ取引。ユーロ円は126円台前半から126円割れと小安い。注目されたバイデン次期大統領の追加経済対策については、昨日海外市場でNYタイムズなど複数メディアが報じた1400ドルの直接給付を含む1.9兆ドル規模となった。その他新型コロナウイルス対策についての発言なども見られたが、追加経済対策については昨日一度反応した後ということもあり、反応は限定的だった。イベントクリアの一服感と、週末を前にした様子見ムードが重なった。

  ロンドン市場は、円高・ドル高の動き。バイデン米次期大統領の経済支援策の発表を終えて、市場には調整ムードが広がっている。米株先物が時間外取引で軟調に推移したことを受けて、欧州株も売られている。下げ渋る動きもみせてはいるが、マイナス圏からは脱していない。為替市場ではリスク警戒的なドル買いが優勢。東京市場からドルがじり高となっていたが、ロンドン序盤には一段とドル買いが進んだ。株式動向をにらんで一服となる場面もあったが、足元では再びドル買いの動きに。ユーロドルは1.21台前半、ポンドドルは1.36台前半、豪ドル/ドルは0.77台前半へと下押しされた。ドル円とクロス円も軟調。ドル円にはリスク回避の円買いの動きがみられ、103.60台へと水準を下げている。ユーロ円は125円台後半、ポンド円は141円台前半、豪ドル円は80円台前半へと安値を広げた。この日発表された一連の英指標では11月の月次GDPが4月以来のマイナス成長となった。

 NY市場はドル買いが優勢となった。きょうは米株や原油に利益確定売りが入り、米国債利回りも低下しているい。そのような中、リスク回避のドル買いが強まっているといった様相だ。ドル円も103円台後半まで買い戻されたが、104円台には慎重だった。

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

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