リスク回避のドル買い ドル円は一時105台回復も上値には限界との指摘も多い=NY為替
きょうの市場はリスク回避の雰囲気が強まっており、米株式市場でダウ平均が600ドル超急落する中で、為替市場はリスク回避のドル買い戻しが強まっている。そのような中でドル円も一時105円台まで買い戻される場面もみられた。
米国で感染第3波が到来しており、23日付けの新規感染者数が8万3000人を超え、過去最多となった。7月の7万6842人を超えてきたことで、市場もさすがに警戒感を強めている模様。ホワイトハウスのメドウズ首席補佐官も、米国はパンデミックを抑制できていないと発言していた。
また、米大統領選前の米追加経済対策への期待も後退している。先週はペロシ米下院議長からの前向きなコメントも伝わり、期待感も高まっていたが、結局、合意には到達できていない。互いに「ゴールポストを動かしている」といった非難合戦の声も聞かれた。11月3日の米大統領選まであと1週間余りとなる中で、ポジション調整の動きが一気に出ている印象だ。
ドル円は一時105.05円付近まで上昇。ただ、今後もドル売り基調は続くとの見方は根強い。ドル円の上値には信頼感がなく、限界があるとの指摘も少なくない。105円台に入ると、戻り売りオーダーも厚く観測されているようだ。
USD/JPY 104.92
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。