「ドル/円、膠着商状」 外為トゥデイ 2020年10月20日号
目次
▼19日（月）の為替相場
（１）：日本貿易収支 黒字額は予想を下回る
（２）：中国GDP 伸び加速も予想に届かず
（３）：米株下げ幅拡大 クロス円軟化
（４）：米財務長官と下院議長 経済対策の相違縮める
19日（月）の為替相場
期間：19日（月）午前7時00分～20日（火）午前5時55分 ※チャートは30分足（日本時間表示） 出所：外為どっとコム
（１）：日本貿易収支 黒字額は予想を下回る
日本9月貿易収支（通関ベース）は6750億円の黒字となり、黒字額は予想（9807億円）を下回った。なお、輸出は前年比-4.9％、輸入は前年比-17.2％だった。
（２）：中国GDP 伸び加速も予想に届かず
中国7-9月期国内総生産（GDP）は前年同期比+4.9％と4-6月期（+3.2％）から伸びが加速したものの、予想（+5.5％）には届かなかった。その他、中国9月鉱工業生産は前年比+6.9％、同小売売上高は前年比+3.3％といずれも予想（+5.8％、+1.6％）を上回った。
（３）：米株下げ幅拡大 クロス円軟化
米国株が取引終盤に下げ幅を拡大すると、豪ドル/円などのクロス円が軟化。ポンド/円は、英国と欧州連合（EU）の交渉責任者が電話で協議を行った事について英首相府が「建設的な協議だった」としながら「EUとの通商交渉を再開する根拠は依然ないと確信している」との見解を示した事も重しとなった。一方、ドル/円は対豪ドルや対ポンドでのドル高と円高の動きが交錯したため小幅な値動きとなった。
（４）：米財務長官と下院議長 経済対策の相違縮める
ムニューシン米財務長官とペロシ下院議長（民主党）は、53分間の電話会談を行い新型コロナ対応の追加経済対策法案に関する意見の相違を縮めたと、ペロシ議長の報道官が発表した。また、20日に両氏が再協議を行う事も明かになった。
19日（月）の株・債券・商品市場&外為注文情報
ドル/円の見通し：膠着商状継続
昨日のドル/円は105.30～105.50円前後の極小レンジで膠着。NY市場では株価が比較的大きく下落したものの、ポジション調整の動きと見られドル/円相場への影響はほとんど見られなかった。
米大統領選が2週間後に迫る中、トランプ大統領が支持率調査で巻き返しており、選挙結果が再び読みにくくなっている事も市場の様子見ムードに繋がっているようだ。米大統領選に絡む市場の次の関心は22日（日本時間23日）に行われるテレビ討論会に向かっている。それまではドル/円の膠着商状が続きやすいのかもしれない。
本日及び明朝の注目イベント
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