ドル円は108円手前まで上昇=NY為替後半

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 NY時間の終盤に入ってドル円は買いが続いており、108円手前まで上昇している。きょうのNY為替市場でドル円は買いが優勢となった。NY時間の朝方には売りが優勢となり、107.50円近辺まで値を落としたが、ロンドンフィキシングにかけて買いが強まり107円台後半に上昇。ドル買いというよりもむしろ、円安がドル円を押し上げており、ユーロ円やポンド円も買いが強まっている。

 この日発表の米経済指標まちまちだったが、6月の米消費者信頼感指数は大幅な改善を見せていた。経済再開で回復期待が高まったほか、消費者心理に影響を与えるとされる米株式市場が買い戻されたほか、雇用も予想外の底堅さを示したことが、センチメントの回復に繋がったものと思われる。しかし、市場の反応は限定的。本日は月末かつ期末の取引ということで、ポジション調整が中心と思われ、個別の材料には反応していない模様。

 きょうで4-6月相場が終了するが、金融市場は新型ウイルス感染による1-3月の混乱から、急激な雰囲気の改善が見られた。FRBをはじめとした各国中銀の異例の金融緩和や、各国政府による大胆な景気刺激策で、市場はセンチメントを維持したようだ。ただ、金融市場が思い浮かべるほど実体経済の回復が見られるかは、7-9月以降を確認する必要がある。

 現状は米国を中心に感染第2波の拡大が加速しており、一部の州では再封鎖が実施されている。EUでは明日から、域外からの渡航制限が一部解禁されるが、警戒されるところではある。しかし、各国政府は再封鎖に関しては否定的で、ある程度の感染拡大は許容する姿勢を示唆している。経済再開に伴う回復期待も市場では根強い中、「経済再開」と「感染拡大」の綱引きが、しばらく続くのかもしれない。

 ユーロドルはNY時間に入って買い戻しが見られ、1.12ドル台半ばまで一時戻した。NY時間の序盤は1.11ドル台に下落していたが、日本時間0時のロンドンフィキシングにかけて買い戻しが強まった。円安の動きでユーロ円が急速に上昇したことも、ユーロドルの買い戻しに影響した可能性もありそうだ。

 明日から下期の相場に入るが、一部からはリスク回避の雰囲気が強まり、ユーロドルは下落の可能性があるとの声も聞かれる。7-9月期の経済指標は、雇用や倒産など失望的な内容が多い可能性があり、危機に伴う需要サイドのショックの大きさへの懸念につながると指摘。さらに、米大統領選挙までの間に、現在は市場も静観している米中対立に焦点があたり、成長の見通しへの信頼感を揺るがすリスクがあるという。

 ポンドは対ドル、円で買い戻しが膨らんだ。ポンドドルは1.24ドル手前まで上昇し、ポンド円は133円台後半まで上昇している。

 ジョンソン英首相が「英国版ニューディール戦略」と呼ぶ、50億ポンド規模のインフラ投資加速を発表した。道路や学校、病院への投資を加速させる。財政については、経済回復が確実になるまで待つ立場を示した。ただ、市場からは、インフラ投資に関しては3月の予算案で既に示されていたこともあり、それ自体へのポンドの反応は限定的に留まっている。特にポンドの見通しに変化はなく、EUとの貿易交渉が引き続きポンドの主要ファクターと見ているようだ。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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執筆者 : MINKABU PRESS

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