「ドル/円、株睨みで上値重い」 外為トゥデイ 2020年4月14日号
目次
▼13日(月)の為替相場
(1):豪ドル円 原油に連れ不安定な値動き
(2):一時ICU入りのジョンソン英首相退院
(3):NY州知事 1日当たりの死者数横ばい状態
13日(月)の為替相場
期間:13日(月)午前7時00分~14日(火)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):豪ドル円 原油に連れ不安定な値動き
12日、石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」は原油生産を日量970万バレル削減する事で合意。過去最大の協調減産ではあったが、当初の目標である日量1000万バレルには届かなかった。また、新型コロナウイルスの影響で消失した需要をカバーするには不十分と見られる。上昇して取引が始まった原油価格が急反落する中、豪ドル/円も68.90円台に上昇したのち68.50円台に急落する不安定な動きとなった。
(2):一時ICU入りのジョンソン英首相退院
ポンドが急伸。新型コロナウイルスに感染し、一時は集中治療室(ICU)に入っていたジョンソン英首相が12日に退院した事を好感した動きと見られる。
(3):NY州知事 1日当たりの死者数横ばい状態
NY州のクオモ知事は新型コロナウイルスによる州内の死者が前週末に1万人を超えた事を明らかにした。ただ、1日当たりの死者は700人未満となり横ばい状態にあると説明。なお、米疾病対策センター(CDC)のレッドフィールド所長も「感染拡大のペースが米国全土で安定してきた」との見方を示した。一時600ドル超下落していたNYダウ平均が下げ幅を縮めるなど米国株が下げ渋るとクロス円も下げ止まった。一方、ドル/円は豪ドル/米ドルなどストレートドルの上昇(ドル安)が重しとなり、107.50円前後まで続落した。
13日(月)の株・債券・商品市場&外為注文情報
ドル/円の見通し:
上値の重い展開継続か
昨日のドル/円は、日米の株安を受けてリスク回避の円買いが強まる中、終値ベースで約0.7%下落。早朝の108.51円前後を高値に、NY市場では107.50円前後まで下値を切り下げた。米国株については、本日から発表が本格化する1-3月期の企業決算への警戒感が重しとなっている模様。決算には新型コロナウイルスの感染拡大で経済活動が停止した影響が出る公算が大きく、各企業が4-6月期以降の業績見通しをどのように修正するかにも注目が集まっている。
こうした中、本日のドル/円は株価の動きを睨んで上値の重い展開が続きそうだ。なお、欧州株はイースター・ホリデー明けで本日から取引再開となる。その他、本日は国際通貨基金(IMF)が世界経済見通しを発表する。
本日の注目イベント
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