ドル円は106円台、週末を前にやや様子見 =NY為替概況
30日のNY外国為替市場でドル円は106円台前半でのレンジ取引となった。来週月曜日2日は、米国がレイバーデーの祝日で休場となることから、いつもよりも長い週末を前に積極的な取引を手控える動きが目立った。
ロンドン市場朝方に米債利回りの上昇などから106円台半ば超えまで上昇した後、調整が入った流れを受けて、NY朝方はドル売りが優勢に。ドル円は106円11銭を付ける動きとなった。もっともドル安はそこまで、106円の大台割れをトライするような流れにもならず、いったん揉み合いに。昨日までの流れを引き継いで、朝方は米株式市場が堅調な推移を見せたことも、ドル円の支えとなった。
その後トランプ大統領がユーロドルでのユーロ安を揶揄するような発言を行ったことで、ユーロドルは少し上昇も、上値が重く、逆に売りが強まる展開となって心理的な節目でもあった1.10を割り込む動きに。2017年以来の1.09台を付けたユーロドルは1.0963近辺まで。その後少し戻したが1.10を回復しきれず、頭の重い展開となった。
ユーロドルでのドル高もあって、ドル円も安値から値を戻す展開となり、106円40銭台まで回復。もっとも朝方は堅調地合いとなった米株は、ダウ平均が150ドル超の上昇から一時マイナス圏まで値を落とす展開となっており、リスク警戒からドル円の頭を押さえる格好に。株安の動きも続かなかったが、ドル円は106円台前半でのもみあいとなり、ロンドン朝の106円台半ばを回復しきれず。
ロンドン市場で上昇が目立った米長期債利回りはNY午後に下落。一時米2年債と10年債の逆イールドが解消する場面も見られたが、利回り格差が縮まったものの、NY終値時点では逆イールドのままに。この辺りもドル円の重石となっている。
ポンドはNY市場で振幅を見せた。朝方は堅調。英議会休会の動きを抑えようという動きが強まったことなどが好感され、ポンド買いに。ポンドドルは1.2220台。ポンド円は129円70銭台での推移に。
しかし、議会閉鎖の暫定措置を求めた動きを裁判所が却下と報じられると、ポンド売りの動き。ポンドドルは1.21台台後半へ急落。さらに値を落とし、NY午後には一時1.2140近辺まで。ポンド円も129円10銭割れまで値を落としている。
その後ジョンソン首相が財政赤字の削減の方針を示すなどの動きが出たことで少し調整が入り安値から値を戻している。
minkabuPRESS山岡和雅
執筆者 : MINKABU PRESS
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