ポンドは下値模索が続く 英GDPは12年以来のマイナス成長=NY為替
きょうもポンドは下値模索が続いており、ポンドドルは1.20ドル台に下落している。2017年1月以来の安値水準。米中問題への懸念が再燃する中でドルは軟調な動きも見られているものの、ポンドはそれ以上に下落している格好。合意なき離脱へのリスクがポンドを圧迫している。
きょうは第2四半期の英GDPが発表になっていたが、前期比マイナス0.2%と2012年以来のマイナス成長に陥った。個人消費は前期比0.5%増と力強い内容だったものの、企業投資が0.5%減少し全体を圧迫した。
企業の在庫圧縮が影響したようだ。当初3月29日に予定されていたEU離脱に向けて企業は1-3月期に在庫を積み増していたが、4-6月期に入るとそれを圧縮している。4-6月の在庫は44億ポンド減少した。特に6月の生産が弱く、エコノミストの間ではマイナス成長の可能性も指摘されていた。当初、EU離脱期限前後の供給混乱を避けるため、自動車工場が夏季に行う点検のための工場閉鎖を4月に前倒ししたことも影響。
英中銀はいまのところ利下げには否定的だが、合意なき離脱が現実化するようであれば、利下げ期待は更に高まりそうだ。
GBP/USD 1.2066 GBP/JPY 127.38 EUR/GBP 0.9289
minkabu PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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