ドル安円高圧力継続、NZ中銀は予想外の大幅利下げ=東京為替概況
昨日の市場で105円50銭台から107円台まで上昇し、106円台前半まで戻すという大きな動きを見せた後を受けての7日の東京市場。ドル円は一時105円台に値を落とすなど、頭の重い展開となったが、その後値を戻した。米中関係への警戒感が見られる展開。中国が農産品輸入の関税割当制度の見直しを計画しているとの朝方の報道が重石となったほか、10時15分の中国人民銀行による対ドル基準値設定が5営業日連続のドル高元安となり、7.0000に迫る6.9996元となったことなどが警戒感を誘った。
昼過ぎには106円を割り込むところまで売りが出たが、その後は動きが一服。105円台での突っ込んだ売りに警戒感が見られ、ポジション調整の買い戻しに。朝方報じられた農産品輸入の関税割当制度の見直しにおいて、小麦とトウモロコシなどが管理内に維持されていることが判明したことなどもドル買い円売りに寄与した。
朝方のドル円の下げはドルが主導でユーロドルが1.1200近辺から1.1217近辺、その後1.1220前後を付けるなどの動きも、その後の昼にかけての下げは円高が主導で、ユーロドルはもみ合いに。ユーロ円は朝方の119円20銭前後から118円70銭台まで値を落とす場面が見られた。
もう一つ大きな動きを見せたがのNZドル。11時に発表されたNZ中銀政策金利(OCR)は、大方の予想である0.25%の利下げに対して、まさかの0.50%の大幅利下げを決定。声明内容もかなり弱気で、物価目標への到達時期見通しの先送り、追加緩和の可能性示唆などが見られ、NZドル売りが広がった。
かなりのサプライズにNZドルは対ドルで約100ポイント、対円で1円超の急落を見せ、戻りも鈍く、すぐにもう一段売られるなど、売りが目立つ展開に。69円50銭近辺で発表を迎えたNZドル円はすぐに68円50銭割れ、さらには68円ちょうどトライとなった後、昼過ぎに68円を割り込むと動きが加速し67円50銭台までと、発表少し前につけた69円61銭から2円超の下げに。
minkabuPRESS編集部山岡和雅
執筆者 : MINKABU PRESS
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