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【NY市場】人民元安一服でドル円は買い戻しも上値は重い FRBの追加利下げ期待強まる

見通し 

 きょうのNY為替市場、ドル円は買い戻しが見られた。ただ、上値は重い印象。東京時間の早朝に米財務省が中国を為替操作国に認定したことから、リスク回避の雰囲気が強まり、一時105.50円付近まで下落していた。しかし、その後に中国人民銀行が人民元の基準レートを1ドル=6.9683元とオフショア市場で取引されている7元台よりも低い水準で設定してきたことから、一旦懸念が後退し、ドル円も107円台まで買い戻される場面が見られた。人民元も買い戻されている。しかし、米中対立のエスカレートへの懸念は根強くドル円も106円台半ばに伸び悩んでいる。

 為替操作国への認定については、米国の意思を強調した面のほうが強いであろう。実際、操作国に認定された場合、米政府は該当国に制裁関税を課すことができるという規制だが、中国は既に制裁関税を課されており、これまでと大きな変更はない。ただ、米国の対決姿勢が明確に示されたことで、市場は懸念を強めている。

 ドル円は一旦ショートカバーが出ているが、戻りは限定的で、105円割れを再び目指すとの見方がいまのところは根強い。一連の動きで市場ではFRBの追加利下げ期待が高まっており、一部では9月FOMCでの0.5%の大幅利下げ期待まで台頭しており、ドル円の上値は重そうだ。

 FRBは年内までに利下げのみならず、バランスシート拡大を再開するとの見方まで出ているようだ。

 ユーロドルは1.12ドルちょうど付近での推移。21日線が1.1185ドル付近に来ており、いまのところその水準はサポートされている。米中対立がエスカレートする中でユーロドルは買い戻しが強まっている。貿易問題の悪化で市場はFRBの追加利下げ期待を再び高めており、ドルの戻り売りがユーロドルの買い戻しを誘っている。

 しかし、市場では1.10ドルを再び目指すとの見方は根強い。市場は期待を高めているが、足元の米経済指標が力強い内容が相次いでいることから、FRB内では追加利下げに消極的な声も少なくない。一方でユーロ圏の景気減速が鮮明となる中でECBはより積極的な緩和策を打ち出すとの期待が強い。

 ポンドドルはNY時間に入って戻り売りに押される展開が見られており、1.21ドル台半ばに伸び悩んでいる。人民元安が一服する中でポンドドルも1.22ドル台まで買い戻されていた。しかし、上値での売り推奨の声が非常に多い中で、新規のショートポジションを呼び込んでいる模様。

 ジョンソン英首相は強硬姿勢を崩しておらず、10月31日の期限までには何があってもEUを離脱する姿勢を崩していない。現在、英議会は夏休みで休会となっているが、9月の再開には野党・労働党からジョンソン首相に対する不信任案が提出されるとの観測も出ている。可決される可能性は低いと思われるが、合意なき離脱を巡って首相と議会の対立が深まった場合、早期の解散総選挙の可能性は留意される。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

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