相場のなくて七癖
やはり予防的措置の0.25%か
強い米雇用統計、昨日発表された小売売上高もしっかりした内容となっていたことから、今月末に予定されているFOМCでの大幅利下げはほぼ消滅し、予防的措置として0.25%の利下げにとどまりそうです。昨日発表された独ZEWに見られたとおり、米国以外の経済状況は良くありません。海外経済が米国経済へ負の影響を与える可能性も高いだけに、予防的利下げが後手に回ることは回避しなければならず、0.25%の利下げは止む無しということかもしれません。イベント通過までは指標に一喜一憂する動きが続きそうです。
8月の季節性

「8月は豪ドルが売られやすい」ととあるマーケット関係者。そこで過去10年のデータを調べてみたところ、2勝8敗(勝:陽線 敗:陰線)とまさにその通りの結果でした。因みに、同じオセアニア通貨であるNZドルについても調べてみたところ、同様の結果が得られ、「8月はオセアニア通貨が売られやすい」傾向と言えそうです。8月は海外勢を中心に夏休みを取り(日本もお盆等で企業活動がストップする)、市場参加者が少ないことから流動性が低下、そんな時にちょっとした材料で他の月よりもボラティリティが高まるということかもしれません。一種のアノマリーと呼ばれるものです。折しも、日本時間8月1日にFOМCの発表が行われます。また、日米通商協議も開催されることが想定される(9月の日米首脳会談で小規模な日米通商合意の可能性との観測記事が流れていますが、果たしてあのトランプ大統領が満足するものかは疑問)だけに、今年も8月相場は荒れる可能性があるかもしれないことを頭の片隅に留めておいた方が良いと思います。
マネースクエア シニアコンサルタント 米金利の裁定取引に長く従事。 相場の読みには定評があり、人気ストラテジストとして活躍中!