ドル円は買い戻しが続く 明日はG7財務相・中央銀行総裁会議=NY為替
NY時間の終盤に入ってドル円は買い戻しが続いており、108.35円付近での推移となっている。朝方発表された6月の米小売売上高が予想を上回る強い内容となったことからドル買いが優勢となっておりドル円を押し上げている。
ドル円は21日線を再び回復しており、リバウンド相場の流れにかろうじて踏み留まっている。午後に入ってパウエルFRB議長の講演が伝わっていたが、「不確実性高まりFRBは適切に行動」と述べていた。この発言を受けて、ドル売りの反応が見られたが、基本的には先日の議会証言と同様の内容。
明日はG7財務相・中央銀行総裁会議がフランスのパリで行われる。世界経済の減速リスクを点検するほか、今回はフェイスブックが仮想通貨「リブラ」の発行を計画しているが、その規制に加え、IT企業を対象にした新税制「デジタル課税」の方向性も討議される予定。
リブラについては今週、米議会がフェイスブックの幹部への公聴会を行っている。フェイスブック側は当局の承認がなければ発行をしない方針を示している。ムニューシン米財務長官からもリブラを警戒する発言が相次いでおり、G7でも否定的な見解が出るものと予想される。
「リブラ」や「デジタル課税」に関する協議を受け、IT・ハイテク株がネガティブに反応するようであれば、ドル円相場にも一定の影響が出るリスクも考えられるが、可能性は低そうだ。
USD/JPY 108.34
minkabu PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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