ドル/円、「マド」を閉めて下落=外為どっとコム総研 神田卓也
ドル/円、「マド」を閉めて下落
昨日のドル/円は終値ベースで前日比約0.5%下落。米中通商協議の再開を歓迎するムードが薄れる中、一時107.70円台まで弱含んだ。英国で利下げ観測が高まった事などが米長期金利の低下に繋がり、ドル/円を押し下げた。ペンス米副大統領が、出張を急遽取り止めホワイトハウスに戻ったとの報道がドルの重しになったとの見方もある。
いずれにせよ、ドル/円は週明けに空けたチャート上の「上マド」を閉めた格好で、戻り局面はひとまず終了した模様。当面、108円台半ばが「壁」として意識される事になりそうだ。今週末に米6月雇用統計の発表を控えている事もあってドルの下値を売り込む動きは出にくいと見るが、昨日の下落で20日移動平均線も割り込んでおり、日足一目均衡表の転換線(107.66円前後)を割り込むようだと下げ足が速まる事も考えられる。
執筆者 : 神田卓也|株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 証券株式会社を経て、1991年㈱メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年同社入社。