【NY市場】関税引き上げでリスク回避強まるも、米中貿易協議終了で一旦悪材料出尽し感も
きょうのNY為替市場、序盤はドル売り・円買いが優勢となった。トランプ政権は2000億ドルの中国輸入品に対する関税を10%から25%への引き上げを発動した。トランプ大統領は「慌てる必要はない」と述べていた。
中国がどのような対応を取ってくるのか見極めたい雰囲気もある中、米中貿易協議が長引くのではとの懸念から、きょうもリスク回避の雰囲気が強まった。米株式市場でダウ平均が一時358ドル安まで下げ幅を広げる中、ドル円はきのうに引き続き109.50円を割り込む場面も見られた。
ただ、昼過ぎになってドル円は買い戻されている。2日目の米中貿易協議が午前で終了し、ムニューシン米財務長官と中国の劉鶴副首相の発言が伝わっていたが、ムニューシン米財務長官は「協議は建設的だった」と述べた一方、劉鶴副首相は「協議は非常に順調にいった」と述べていた。具体的な進展は何も見えていないが、一旦悪材料出尽し感が出ているのかもしれない。中国の環球時報は、米中は北京で、次の協議を継続することで合意したと伝えていた。米株も買い戻しが強まる中、ドル円は110円台に戻す場面も見られた。
ユーロドルは上に往って来いの展開。序盤は買いが強まり1.1250ドル近辺まで上昇。完全に米株にらみの中、米株に買い戻しが入るとユーロドルは1.1230ドル近辺に伸び悩んでいる。1.1250ドル付近の売り圧力は強かった模様。
ポンドドルも1.3050ドル手前まで上昇後、1.30ドルちょうど付近に戻した。
minkabu PRESS編集部 野沢卓美