ドル円は底堅い動き 米小売売上高は心強い内容=NY為替前半
きょうのNY為替市場はドル買いが優勢となる中で、ドル円もNY時間に入って買い戻しが出ている。朝方発表になった米小売売上高が予想を上回る強い内容だったことや、ドイツの指標が弱かったことでユーロが売りに押されていることがドルをサポートしている模様。
3月の米小売売上高は自動車やガソリンの売上高が増え、2017年9月以来の大幅な伸びとなった。自動車やガソリンを除いたコア売上高も予想を上回る伸びを示した。底堅い米個人消費を示す心強い内容となったようだ。
ドル円は北朝鮮の金正恩委員長が「新型戦術誘導兵器」の発射試験に立ち会ったと報じられたことから、リスク回避の円買いが東京時間に出て111.75円近辺まで下落していた。しかし、下押すことなく、111円後半の水準を維持する中、朝方の米小売売上高を受け、112円ちょうど付近まで戻す場面が見られている。
ただ、明日からのイースター休暇を前に市場も様子見気分が広る中、112円台を試すまでの勢いはない。ここ数日と変わらずの112円ちょうど付近での振幅に変化はないようだ。次のアクション待ちといったところ。
ユーロは売りが目立ち、ユーロドルは1.1225ドル近辺まで下げ幅を拡大。ロンドン時間に発表になったドイツの製造業PMIが弱い内容となったことが失望感に繋がったようだ。PMIは前回よりはやや上昇していたものの、先日発表になっていたZEW景況感指数が予想を上回っていただけに今回のPMIは期待感が高まっていた分、失望感も大きかった模様。
明日からのイースター休暇を控える中、短期のロング勢の見切売りが加速している模様で、ユーロドルは21日線を割り込んでいる。目先は今月安値の1.1185ドル付近が下値サポートとして意識される。
minkabu PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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