【来週の注目材料】英物価統計に注目、伸び加速の見込み
【来週の注目材料】英物価統計に注目、伸び加速の見込み
19日からの週は、それほど目立った米経済指標の発表予定がなく、米FRBも17日からFOMC前のブラックアウト期間に入っているため、FRB関係者の発言機会もありません。そうした中、米国以外の材料として日・英の物価統計が注目されています。21日に英物価統計、23日に日本の全国消費者物価指数(CPI)がそれぞれ発表されます。まずは英物価統計をみていきます。
英国国家統計局(ONS)が発表する21日の9月英消費者物価指数(CPI)は、原油高の影響などを受けて高い伸びが見込まれています。前回8月分は前年比+3.1%と、3月の+3.3%以来の伸びとなりました(市場予想と一致)。英中銀(BOE)のインフレ目標はCPI前年比+2.0%となっており、目標から上下1%ポイント以上乖離すると、総裁が財務相へ理由や対応を説明する公開書簡(オープンレター)を送付する義務が生じるため、許容上限(3.0%)を超えた水準となりました。6月に+2.6%まで鈍化した英CPIは、7月に+2.9%、8月は+3.1%と再び加速しています。ガソリン価格や夏休み期間の航空運賃の上昇が全体を押し上げました。一方、エネルギーや食品などを除いたコアCPIは前年比+2.6%、中銀が基調的なインフレ圧力として注視するサービスCPIも+3.4%といずれも7月から横ばいにとどまり、これらが9月会合での6会合連続据え置きにつながりました。
今回の市場予想は総合CPIが+3.4%と一段の加速が見込まれており、予想通りであれば昨年12月以来の高水準となります。コアCPIも+2.8%、サービスCPIも+3.6%へそれぞれ伸びが加速する見通しです。同時に発表される小売物価指数(RPI)前年比は8月の+3.4%から+3.9%へ、生産者物価指数(PPI・産出)も+3.7%から+4.4%へ大幅な上昇が予想されています。
ベイリー英中銀総裁は前回会合後の9月17日、英BBCのインタビューで「インフレ圧力が高まれば、目標である2%へ近づけるために金利を引き上げる必要性がより高まる」と発言しました。9月の据え置き決定は6対3(3名が利上げを主張)でしたが、市場予想通り物価の加速が確認され、据え置き票を投じていた総裁が利上げ支持へ転じれば、他のメンバーも追随して一気に利上げ多数派へと傾く可能性があります。その場合、11月会合での利上げが確実視されるだけでなく、12月会合での連続利上げ観測も強まりそうです。
短期金利市場ではすでに11月会合での利上げを約92%織り込んでおり、こちらの上振れ余地は限定的ですが、12月の連続利上げについては47%にとどまり、年内は1回利上げにとどまるとの見方がわずかに過半数を占めています。物価高を受けて12月利上げの織り込みが進むようであれば、ポンド高を後押しする要因になりそうです。
MINKABUPRESS 山岡
執筆者 : MINKABU PRESS
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