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【通貨別まとめと見通し】メキシコペソ円:9.21円台の壁に遮られ乱高下するも、9.11円台前半で底固め完了、大台突破へのエネルギー蓄積が進むか

為替 

【通貨別まとめと見通し】メキシコペソ円:9.21円台の壁に遮られ乱高下するも、9.11円台前半で底固め完了、大台突破へのエネルギー蓄積が進むか

先週(5月18日〜5月25日)のまとめ
先週のメキシコペソ円は、週初から一時 9.20円 の大台に乗せるなど堅調にスタートしたものの、直近高値圏である 9.2135円 付近のレジスタンスに阻まれ失速。週中盤には一時 9.1168円 まで激しく押し戻される揉み合い(乱高下)を挟む展開となった。しかし、下値では高金利通貨特有の根強い押し目買いが入り、段階的に支持線を切り上げながら、週明け25日(月)には再び 9.20円台 を回復してクローズ。長期的な上昇トレンドの地合いの強さを改めて証明する1週間となった。
9.20円台での攻防とレジスタンス意識(5月18日〜19日)
週明け18日(月)は9.1490円からスタートし、欧州・ニューヨーク時間にかけて9.1933円まで力強く買い進まれた。翌19日(火)午前には勢いそのままに一時 9.2041円 と大台に乗せる場面もあったが、心理的節目を前に利益確定売りが急増。さらに日本当局による為替介入への警戒感(円安牽制発言など)から神経質な展開となり、一時9.1375円まで急反落するなど、高ボラティリティな乱高下を見せた(終値9.1404円)。
激しい乱高下と9.11円台での底打ち(5月20日〜23日)
20日(水)はさらに売りが先行し、ロンドン時間にかけて一時 9.1168円 まで下落。これが週安値となったが、この支持帯(9.11〜9.12円)では実需の強い押し目買いが入り、一転して9.1861円まで急反発した。勢いづいた市場は21日(木)に一時 9.2135円 の週高値を記録。その後、週末23日(土朝)にかけては、メキシコ中銀(BANXICO)のタカ派的な政策スタンス(インフレ高止まりに伴う高金利長期化観測)と日銀の国債買い入れ減額を巡る思惑が交錯。上値は9.20円手前で抑えられたものの、下値は22日安値9.1646円、23日安値9.1720円と、着実にフロアを切り上げる「下値固め」を推し進め、週末は9.1876円でクローズした。
週明けの再浮上と9.20円台の奪還(5月25日〜26日現在)
週明け25日(月)に入ると、先週後半の足固めを完了した市場が再びペソ買い・円売りに傾いた。欧州時間からじわじわと値を戻すと、ショートカバーを巻き込みながら一時 9.2130円 まで再急騰(終値9.2093円)。本日26日(火)午前現在は、利益確定売りに押されて直近では9.1940円付近(安値9.1881円)まで小幅に調整しているものの、先週の激しい調整局面を経て、再び大台を安定的にクリアするためのエネルギーを十分に蓄積しつつある。

ファンダメンタルズ分析
先週から今週にかけてのファンダメンタルズは、「日英を遥かに凌駕する日英墨の実質金利差(高金利メリット)」と「為替介入リスクに伴う一時的なボラティリティの高さ」が交錯する展開となった。
• メキシコ側(ペソ高の絶対的下支え): メキシコ中銀(BANXICO)は国内の根強いインフレ圧力を背景に、現在の高い政策金利を長期にわたって維持する姿勢(タカ派スタンス)を崩していない。このため、インカムゲインを狙った実需のキャリートレード(円売り・ペソ買い)のフローが継続的に流入し、下値を強力に支えている。
• 日本側(心理的上限と絶好の押し目): 9.20〜9.21円台 に接近する局面では、政府・日銀による実質的な為替介入への恐怖心が常に心理的レジスタンスとして機能し、一時的に 9.1168円 へ突っ込むような急激な調整(ボラティリティの急上昇)をもたらした。しかし、日銀の金融政策の正常化に向けた具体策(国債買い入れ減額など)が小出しにされる中で材料出尽くし感が漂うと、絶対的な金利差の大きさが再意識され、結果としてすべての調整局面が「絶好の押し目買いの好機」として市場に消化された。

テクニカル分析
• トレンド: 短期的には「9.21円台での頭打ちからの乱高下・調整」を経て、「再び上昇トレンドへ回帰・上値固め」の局面にある。日足レベルの上昇チャネルは崩れておらず、先週20日の急反発以降、支持線が 9.11円 ~ 9.16円 ~ 9.17円 ~ 9.18円 へと日を追うごとに着実に切り上がっている点が非常に力強い。

• レジスタンス1: 9.2135 (先週21日の高値であり、大台9.20円を超えた先にある直近最大の関門)
• レジスタンス2: 9.2554 (4月17日に記録した直近の重要高値であり、明確なトレンド継続へのターゲット)
• サポート1: 9.1600 - 9.1720 (先週後半の足固め局面で完全にフロアとして定着した支持帯)
• サポート2: 9.1168 (先週20日の乱高下局面で踏みとどまった週安値ボトム)
• サポート3(最重要岩盤): 8.9381 (5月4日のフラッシュ的な急落安値であり、中長期の最重要防衛線)

• RSI (14時間足):
先週中盤の調整・乱高下時には一時34〜36付近まで急低下し、高値圏の過熱感を綺麗に解消した。25日の再浮上に伴い一時53.6まで強気圏へ回復した後は、本日26日午前の揉み合い(9.19円台への押し)によって足元では 34〜37付近 まで再び低下している。「買われすぎ」の警戒感は完全にリセットされており、ここから再度押し目買いを呼び込んで上値を追うためのテクニカル的な余力は十分に蓄積されている。

• MACD:
先週中盤の乱高下局面においてはヒストグラム・ライン共にゼロラインを一時下回る場面が見られたものの、週後半の急回復によってしっかりとゼロラインの上方(プラス圏)を維持し続けた。足元(26日午前)の利益確定売りに伴い、短期的にはシグナルラインを下回るデッドクロスを形成して小休止のサインを出しているものの、MACDの主要ライン自体はプラス圏をキープしており、揉み合いをこなしながら次の上昇モメンタムを窺う強気の形状を維持している。

今後のポイント・見通し
今週の最大の焦点は、先週阻まれた「 9.2135円 の明確な上抜け」を果たし、かつての最高値圏であった「 9.2550円 水準への完全回帰・高値更新」を達成できるかである。

【メインシナリオ】足元の需給整理進展に伴う9.2135上抜けと9.25円台への回帰
先週、9.11円台への突っ込みから実質的な下値切り上げを達成したことで、ショート(売り持ち)の踏み上げとロング(買い持ち)の需給整理が同時に進んだ。BANXICOのタカ派姿勢による高金利メリットが意識され、キャリーフローが継続する場合、再び上値追いが加速する。直近の揉み合いを経て 9.2135円 を安定的にクリアできれば、ショートカバーを巻き込んで 9.2554円 、さらには9.26円台への完全復帰への動きが濃厚となる。
• 想定レンジ: 9.1500 - 9.2600
• 根拠: 先週の揉み合いで9.11〜9.16円近辺のサポートの強固さが証明されたこと、テクニカル的な過熱感が皆無で非常に買い直しやすい水準にあること。

【対抗シナリオ】9.21円近辺でのトリプルトップ形成と9.11円台への再調整
9.21円台後半 のレジスタンス帯や、日本当局による「実質的な為替介入への警戒感」が心理的上限を圧迫し続けた場合、上値の重さからトリプルトップを形成し、失望売りを誘発して再び 9.1500円 を割り込む可能性がある。ただし、先週同様に 9.1168円 のサポートライン(あるいは9.1000円の大台)を維持できれば、崩壊ではなく、単なるレンジ内での「パワー蓄積期間(日柄調整)」の延長と捉えられる。
• 想定レンジ: 9.1000 - 9.2200
• 根拠: 高金利通貨特有のボラティリティの高さ(乱高下リスク)が依然として燻っていること、実質的な円買い介入リスクが上値を抑制しやすいこと。

総評
先週のメキシコペソ円は、9.21円台の手前で一度激しく押し戻され一時9.11円台まで急落する「お預け」を食らった格好となったが、その後の驚異的なリバウンドと支持線の上方切り上げは、相場の底流にある地合いが依然として強力な「円安・ペソ高」であることを改めて証明している。
今週中に9.2135円の壁を完全に突破し、かつての最高値主戦場であった9.25円台を再び「サポート」として奪還できるか。市場は政府・日銀の動向に神経を尖らせつつも、圧倒的な金利差の魅力を背景に着実な一歩を再開させようとしている。

今週の主な予定
メキシコ
05/25 21:00 貿易収支 (4月) 結果 45.2億ドル 前回 59.32億ドル
05/28 21:00 雇用統計 (4月) 前回 2.42% (失業率)

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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